RC造(鉄筋コンクリート造)の建物を解体するとき、「坪単価が分かれば総額も分かるのでは」と考える方は少なくありません。ところが、RC造はコンクリートを破砕し、鉄筋と分け、重い廃材を搬出する工程があるため、延床面積だけでは金額を決められません。道路の幅、隣家との距離、基礎や杭、石綿、残置物、外構まで確認して初めて、予算に近い見積額になります。

民間の公開情報では、RC造の建物本体費を試算する坪単価として、おおむね6万〜8万円程度が一つの目安です。ただし、これは行政が定めた料金でも、どの地域・どの建物にも当てはまる確定価格でもありません。RC造の解体費用は「坪単価×延床面積」を出発点にし、現地条件を加えて総額を読むことが大切です。

この記事では、坪数別の概算、見積書の内訳、工法ごとの特徴、費用が上がる条件、法令・届出、契約前の確認順を解説します。相場と見積額に差が出たときも、何を確認すればよいか分かる状態を目指しましょう。

先に結論:RC造の坪単価だけで契約額は決まりません。見積書では、建物本体、養生、基礎、コンクリートガラの処分、残置物、外構、石綿対応、整地、諸経費、消費税のどこまでを含むかをそろえて比べてください。
Contents
  1. RC造の解体費用は坪単価だけで決められない
    1. 先に知っておきたい結論
    2. RC造はなぜ木造・鉄骨造より高くなりやすいのか
    3. 坪単価で計算する前に確認する三つの資料
  2. RC造の坪単価と坪数別の概算
    1. 坪6万〜8万円は建物本体費を試算する目安
    2. 20坪・30坪・40坪・50坪・100坪の概算
    3. 住宅・アパート・ビルで単純比較できない理由
  3. 解体費用の内訳|見積書で見るべき項目
    1. 仮設・養生・近隣対策費
    2. 躯体・内装・基礎の解体費
    3. コンクリートガラ・鉄筋などの運搬処分費
    4. 付帯工事・整地・諸経費・消費税
  4. RC造の解体工法と費用への影響
    1. 地上解体と階上解体の違い
    2. 圧砕機工法|RC造で用いられやすい基本の工法
    3. ブレーカー工法|狭い場所や硬い部位での注意点
    4. 転倒工法など現場条件で選ばれる方法
  5. RC造の解体費用が高くなる八つの条件
    1. 道路幅・敷地形状・重機搬入
    2. 隣家・交通量・養生・交通誘導
    3. 地下室・厚い基礎・地中杭・埋設物
    4. 石綿含有建材の調査と除去
    5. 残置物・外構・庭・設備の撤去
    6. 階数・用途・構造の複雑さ
  6. RC造の解体で確認する法令・届出
    1. 建設リサイクル法|80㎡以上の解体で発注者が確認すること
    2. 石綿|事前調査と80㎡以上の調査結果報告を分けて考える
    3. 騒音・振動|特定建設作業に該当する場合の届出
    4. 廃棄物の適正処理とマニフェスト
  7. 見積書を比べるときのチェックリスト
    1. 同じ工事範囲・同じ税込総額で比べる
    2. 「一式」の中身と追加費用の条件を確認する
    3. 現地調査で伝えるべき情報
  8. 費用を抑えるために施主ができること
    1. 残置物と撤去範囲を契約前に整理する
    2. 補助金は対象・着工前・予算を自治体で確認する
    3. 安さだけで養生・処分・届出を削らない
  9. RC造の解体を進める流れ
    1. 予算の仮置きから現地調査まで
    2. 契約前から着工前までに確認すること
    3. 工事中・完了後に受け取る書類と確認事項
  10. RC造の解体費用に関するよくある質問
    1. RC造30坪の解体費用はいくらですか
    2. RC造とSRC造は同じ相場で考えてよいですか
    3. 石綿がない建物でも事前調査は必要ですか
    4. 見積額が坪単価の計算より高いのはなぜですか
  11. まとめ|RC造の解体費用は条件をそろえて判断する
  12. 参考にした公的資料

RC造の解体費用は坪単価だけで決められない

先に知っておきたい結論

RC造の予算を考える際は、まず「建物を壊す費用」と「その建物を安全に撤去して土地を引き渡せる状態にする費用」を分けて考えます。前者には内装、壁、床、屋根、躯体などの解体が含まれます。後者には足場・養生、廃材の分別と運搬・処分、基礎や杭、残置物、塀・庭木、整地、近隣配慮、届出に伴う作業などが加わります。

契約前に見るべき数字は坪単価ではなく、工事範囲を明記した税込総額です。坪単価が低く見えても、基礎撤去や処分費が別なら、最終的な支払額は高くなることがあります。反対に、坪単価が高く見えても、養生や整地まで含む見積書なら、単純に高額とは判断できません。

相場は予算の仮置きに使い、現地調査後の見積書で確かめる、という順番が安全です。資料がある場合は、登記事項証明書や固定資産税の課税明細、建築確認図面で、構造と延床面積を確認しておきましょう。

RC造はなぜ木造・鉄骨造より高くなりやすいのか

RC造は、鉄筋を組んだ型枠へコンクリートを流してつくる構造です。木造のように柱や梁を外すだけでは進まず、コンクリートを砕き、内部の鉄筋と分け、種類ごとに搬出します。建物自体が重く、基礎も強固な場合があるため、重機の作業時間やコンクリートガラの量が増えやすいことが特徴です。

また、RC造は住宅だけでなく、アパート、マンション、事務所、店舗、ビルなど用途が幅広く、同じ坪数でも階数や形状が異なります。住宅地にある2階建てRC住宅と、道路沿いの5階建てテナントビルでは、必要な足場・養生、交通誘導、重機の方法、工期が大きく異なります。

「RC造だから高い」のではなく、壊しにくい躯体と現場ごとの安全対策が総額に反映されやすい、と理解してください。比較の基準をそろえずに木造の坪単価と比べると、見積書の理由を見落とします。

坪単価で計算する前に確認する三つの資料

概算の精度を上げるために、次の三つを用意できる範囲で確認します。

  1. 登記事項証明書・課税明細:RC造かSRC造か、延床面積は何㎡かを確認します。1坪は約3.3㎡なので、㎡表記の面積を坪へ換算するときは概算で割り戻します。
  2. 図面・建築確認関係の書類:階数、地下室、増築部分、建物の形、基礎や杭に関する情報の手掛かりになります。
  3. 敷地と室内の現況写真:前面道路、搬入口、隣家、電線、塀、庭木、残置物が分かる写真は、現地調査前の相談にも役立ちます。

資料が見つからなくても、解体を諦める必要はありません。分からない点を隠さず、資料がないことと現況で気になる点を伝えて、現地で確認してもらいましょう。不明な情報を仮定で埋めず、見積書で確認する項目として残すことが追加費用の説明につながります。

RC造の坪単価と坪数別の概算

坪6万〜8万円は建物本体費を試算する目安

RC造の解体費用は、公開されている民間の相場・実例では坪6万〜8万円程度を目安とする例が多く見られます。この範囲は、予算を仮置きするための参考であり、見積もりの正しさを判定する基準ではありません。

表にする際に最も重要なのは、何を含む数字かです。ここでの計算は、RC造の建物本体を中心に考える概算です。基礎・杭の撤去、足場・養生、コンクリートガラ等の運搬処分、残置物、外構、石綿の調査・除去、整地、諸経費、消費税は、見積書で別に計上される場合があります。地域、時期、階数、用途、搬入条件も統一されていません。

坪6万〜8万円は「総額が必ずこの範囲になる」という意味ではありません。現場ごとの条件を確認する前は、下限だけを予算にしないようにしましょう。

20坪・30坪・40坪・50坪・100坪の概算

坪数別の表は、総額を確定する表ではなく、現地調査で確認すべき項目を洗い出すための出発点です。

次の表は、延床面積に坪6万〜8万円を掛けた建物本体の概算です。延床面積とは、原則として各階の床面積を合計した面積です。二階建てなら一階と二階を足した面積であり、建物が地面を占める面積だけではありません。

延床面積 建物本体の概算 先に確認したい条件
20坪 120万〜160万円程度 小規模でも重機回送・養生など固定的な費用があるか
30坪 180万〜240万円程度 基礎、残置物、道路幅、外構の撤去範囲
40坪 240万〜320万円程度 階数、コンクリート量、隣家との距離
50坪 300万〜400万円程度 杭、地下部分、処分量、交通誘導の必要性
100坪 600万〜800万円程度 用途、階上解体、工期、近隣・道路対策

たとえば30坪のRC住宅なら、単純計算では180万〜240万円程度です。しかし、この数字に基礎撤去、足場・防音養生、廃材の処分、室内の家具、ブロック塀、カーポート、庭木、整地、消費税まで含むかは別の話です。古い建物で石綿含有建材や地中杭が見つかれば、必要な工程も変わります。

表は「建物本体の大きさを知るため」に使い、契約額は必ず個別の見積書で確認してください。60坪の家については、既存の60坪の家の解体費用の相場と安くする方法も、面積別の確認材料になります。

坪数が小さいほど坪単価が低くなるとは限らない

20坪程度の小さな建物なら、50坪の建物より総額は抑えられると考えるのが自然です。しかし、重機や車両の回送、作業員の配置、現場の準備、養生、届出に伴う確認などには、面積に比例してゼロにはならない費用があります。そのため、小規模な建物では、総額を坪数で割った坪単価が高く見えることがあります。

反対に、面積が大きくなれば、作業を連続して行いやすく、単純な坪単価は下がる場合もあります。ただし、100坪の建物には大型車両、廃材の搬出回数、工期、交通誘導、階上解体など別の要因が加わることがあります。坪数が増えれば必ず割安になる、という意味ではありません。

坪単価の上下だけで見積書を評価せず、総額と工事範囲を一緒に確認することが大切です。

住宅・アパート・ビルで単純比較できない理由

同じ50坪でも、平屋の住宅、2階建ての住宅、3階建てのアパート、テナントビルでは条件が異なります。平屋は屋根と基礎が広くなりやすく、上階がある建物は高さへの対応や養生の面積が増えやすくなります。アパートやビルでは、内装の種類、設備、共用部、道路使用、近隣の人通りなども確認が必要です。

また、RC造とSRC造は同じものではありません。SRC造は鉄骨鉄筋コンクリート造で、鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた構造です。一般により大きな建物で採用されることが多く、RC造の住宅向け坪単価をそのまま当てはめると誤差が大きくなります。

用途・階数・構造が違う実例は、相場の根拠ではなく「どの項目が増えるか」を知る材料として読みましょう。

RC造・SRC造・S造は構造名を分けて確認する

建物の構造は、登記や建築確認関係の資料で確認します。呼び方が似ていても、RC造、SRC造、S造では、主な構成部材と解体時に確認する点が異なります。

構造 主な構成 解体費用を見る際の注意
RC造 鉄筋とコンクリート 躯体・基礎の破砕、コンクリートガラ、鉄筋の分別を確認する
SRC造 鉄骨、鉄筋、コンクリート 鉄骨を含む部材、規模・階数、解体方法を個別に確認する
S造(鉄骨造) 軽量または重量の鉄骨 鉄骨の種類、外壁・床材、切断・搬出の条件を確認する

建物が「コンクリート造」と呼ばれていても、正式な構造区分を確認しないまま相場を当てはめると、見積書の前提がずれます。資料上の構造名と見積書の構造名が一致しているかを、最初に確認してください。

延床面積と建築面積を混同しない

見積もりで使う坪数は延床面積で説明されることが一般的です。延床面積30坪の2階建ては、一階15坪・二階15坪という形もあります。一階の面積だけを30坪と考えると、費用計算が大きくずれます。

登記の面積と現況が違う増築建物、未登記の付属建物、車庫や物置、地下室がある建物も注意が必要です。建物本体に含める範囲と、付帯工事にする範囲を、現地調査時に分けて確認してください。

調査担当者がRC造建物の外壁と搬入条件を確認する様子
RC造の見積もりでは、延床面積だけでなく、重機・車両の搬入、地下部分、隣家との距離まで現地で確認します。

解体費用の内訳|見積書で見るべき項目

仮設・養生・近隣対策費

仮設工事には、足場、養生シート、仮囲い、散水設備、ゲートなどが含まれます。RC造を砕く際は、粉じん、破片、騒音、振動に配慮する必要があるため、隣家が近い現場や道路沿いの現場では、養生が重要な工程になります。

交通量が多い道路や歩行者が多い場所では、車両の出入りに交通誘導員が必要になる場合もあります。費用を下げたいからといって、養生や誘導を一律に削るものではありません。養生費は不要な上乗せではなく、現場条件に応じて安全と近隣配慮を確保するための確認項目です。

見積書では、足場・養生が「一式」だけになっている場合でも、どの範囲を覆うのか、散水や道路側の対策を含むのかを質問しましょう。

養生は「面積」だけでなく周辺環境で決まる

養生の面積は、建物の高さや外周だけで決まりません。隣家とのすき間、窓や駐車場の位置、人通り、道路の幅、学校・店舗などの周辺施設、作業車両の出入口も関係します。防音パネル、シート、散水、仮囲いなどをどの程度使うかは、現場でのリスクを見て決まります。

たとえば、敷地が広くても道路に面していて歩行者が多ければ、車両の出入りや誘導への配慮が必要です。反対に、道路が狭く車両を停められなければ、搬出計画そのものが変わります。見積書の養生費は、面積だけで高い・安いと判断せず、周囲の状況と一致しているかを確認しましょう。

近隣対策の内容を説明できない見積書は、金額だけで比較しないことが大切です。

躯体・内装・基礎の解体費

RC造の解体は、一般に内装や設備を先に撤去し、その後にコンクリート躯体を破砕していきます。内装には、木材、石膏ボード、ガラス、設備機器などが含まれ、躯体とは柱・梁・壁・床など、建物の骨組みとなる部分です。素材が混ざったままでは適切に処理しにくいため、分別の手間も費用に影響します。

基礎は、建物本体とは別の項目で見積もられることがあります。厚いベタ基礎、地中梁、地下室、基礎杭がある場合は、地上の建物を壊した後にも作業が続きます。「建物解体」に基礎が含まれるか、どの深さまで撤去し、杭はどう扱うかを契約前に確認してください。

コンクリートガラ・鉄筋などの運搬処分費

解体で発生するコンクリート片は、一般にコンクリートガラと呼ばれます。RC造では量が多くなりやすく、積込み、運搬、処分または再資源化までの費用が総額へ影響します。鉄筋などの金属は分けて扱われますが、その扱いと金額への反映は工事条件や契約内容で異なります。

建設リサイクル法では、一定規模以上の対象建設工事について、コンクリート、コンクリート及び鉄から成る建設資材などを分別解体し、再資源化等を行う仕組みがあります。国土交通省の建設リサイクル法の説明も確認してください。

処分費が安いかだけでなく、何をどのように分別・運搬・処理する想定かを確認することが大切です。

「処分費込み」の意味を具体的に確認する

処分費込みと書かれていても、何の廃材を、どの数量まで含むのかは見積書ごとに異なります。RC造では、コンクリートガラ、鉄筋などの金属、木くず、石膏ボード、ガラス、プラスチック、設備機器などが発生します。残置物は建設廃材と区分が異なることもあるため、室内に家具・家電が残ったままなら、建物本体の処分費だけでは足りない場合があります。

また、解体の途中で地中から古いコンクリート、配管、タンクなどが出た場合は、当初の数量に入っていないことがあります。こうした項目をゼロに見せることより、当初想定に含めるものと、発見後に相談するものを分けて記載してもらうほうが、総額を判断しやすくなります。

「一式」の処分費は、処分方法を尋ねるのではなく、対象となる廃材と追加になる条件を尋ねましょう。

付帯工事・整地・諸経費・消費税

付帯工事とは、建物本体以外の撤去です。ブロック塀、門扉、カーポート、土間コンクリート、庭木、庭石、物置、浄化槽、井戸などが代表例です。室内に残された家具・家電・衣類などの残置物も、建物の解体とは別に扱われる場合があります。

整地は、解体後の地面をどの状態にするかによって内容が変わります。次に住宅を建てるのか、売却するのか、駐車場にするのかで、求める仕上げは異なります。諸経費も、現場管理、車両、書類、近隣対応などの内容を確認してから比較しましょう。

見積書を比べるときは、外構・残置物・整地・税まで含めた最終支払額へそろえることが基本です。

本体工事と付帯工事の境目を言葉で確認する

解体工事では、同じ作業でも見積書上の分類が会社ごとに異なります。ある見積書では足場・養生を本体工事へ含め、別の見積書では仮設工事として分けることがあります。コンクリートガラの運搬処分も、躯体解体に含める場合と、廃棄物処分として別に記載する場合があります。項目名が違うだけで二重計上とは限りません。

一方で、建物の外にある塀、門、土間、庭木、カーポート、物置などは、付帯工事として別にすることが多い項目です。どこからどこまで撤去するのかを、口頭だけでなく見積書・図面・写真などで確認すると、完成時の食い違いを減らせます。

整地についても、「整地一式」だけでは仕上げが分かりません。建替え予定なら新しい建物の計画に必要な撤去範囲を、売却予定なら仲介担当者などとも確認することがあります。砕石を敷く、転圧する、既存の土をならすなど、求める状態で作業が変わるためです。

費用項目の名称を比べるより、撤去する物と、解体後に残す土地の状態を具体的にそろえてください。

未来に繋げる解体ミライズ株式会社エム・ユー

RC造の解体費用についてご相談ください

相談・お見積もり無料

RC造の解体工法と費用への影響

地上解体と階上解体の違い

地上解体は、重機を地上に置いたまま、建物の上部から下部へ順に解体する方法です。低層の建物や、重機のアームが上部まで届く建物で採用しやすい方法です。一方、階上解体は、クレーンなどで重機を上階へ上げ、上から下へ進める方法です。中高層の建物など、地上の重機だけでは上部へ届かない場合に検討されます。

どちらが安いかを一律に決めることはできません。階数だけでなく、敷地へ重機を入れられるか、クレーンを設置できるか、道路使用や近隣の安全対策が必要かによって費用が変わります。工法は価格表から選ぶものではなく、建物と周辺の安全条件を現地で確認して選ばれます。

圧砕機工法|RC造で用いられやすい基本の工法

圧砕機工法は、重機の先端に、コンクリートを挟んで砕くアタッチメントを取り付ける方法です。鉄筋が入ったコンクリートを破砕しやすく、RC造の解体で用いられることがあります。破砕後は、コンクリートと鉄筋などを分けて搬出します。

打撃で壊す方法と比べて騒音・振動を抑えやすいとされる場合がありますが、発生をゼロにできる意味ではありません。散水、養生、作業時間、重機の配置などを現場に合わせて考える必要があります。圧砕機が使えるかは、重機の搬入経路と作業スペースが確保できるかで決まります。

ブレーカー工法|狭い場所や硬い部位での注意点

ブレーカー工法は、先端工具でコンクリートへ打撃を与えて破砕する方法です。大きな重機のアタッチメントとして使う場合も、人が扱う小型機械として使う場合もあります。重機が入りにくい場所や、部分的に硬い部位を壊す場面で使われることがあります。

打撃を伴うため、騒音・振動・粉じんへの対策をより丁寧に確認する必要があります。隣家との距離、道路側の状況、作業できる時間帯は、費用だけでなく近隣への説明にも関わります。「狭いから手作業や小型機械で済む」とは限らず、作業時間が増えれば人件費も変わります。

転倒工法など現場条件で選ばれる方法

転倒工法は、壁や柱などの部材を計画的に倒してから破砕する方法です。高所で細かく壊す作業を減らせる場合がありますが、倒すための十分な空間、安全な方向、周囲への影響を確認する必要があります。建物の一部を大きく分けるブロック解体なども、建物の規模や敷地条件で検討されます。

工法名だけで費用を比べるより、見積書で「どの工法を想定し、なぜその方法になるのか」「養生・誘導・手壊しはどこで必要か」を聞きましょう。工法の説明と費用内訳がつながっている見積書は、総額を判断しやすくなります。

工法比較表は「選定理由」を確認するために使う

工法ごとの一般的な特徴を表にすると、何を質問すべきかが分かります。実際の採否は、現地調査と施工計画で決まるため、この表だけで工法や費用を指定するものではありません。

方法・工法 概要 費用へ影響しやすい条件 施主が確認すること
地上解体 地上の重機で上部から下部へ進める 重機の大きさ、搬入路、建物の高さ 重機が届く範囲と手壊しの範囲
階上解体 重機を上階へ上げて上部から進める クレーン、階数、敷地・道路の使用条件 なぜ地上解体ではないのか
圧砕機工法 重機の先端でコンクリートを挟んで砕く 作業スペース、重機搬入、分別搬出 養生・散水と作業場所
ブレーカー工法 打撃でコンクリートを破砕する 騒音・振動、狭い場所、手作業の割合 近隣対策と作業時間
転倒工法等 部材を計画的に倒してから破砕する 倒す空間、安全な方向、周囲の建物 採用する部位と安全対策

工法の名前ではなく、建物・敷地・近隣の条件に対する選定理由を確認することが重要です。

RC造の解体費用が高くなる八つの条件

道路幅・敷地形状・重機搬入

前面道路が狭い、曲がり角がきつい、敷地の入口が狭い、旗竿地である、段差があるといった条件では、大型重機やトラックを建物の近くまで入れられないことがあります。使用できる車両が小さくなれば、廃材を運ぶ回数が増えます。重機が入れなければ、人の手で壊して小運搬する割合も増えます。

道路幅だけでなく、道路から建物までの搬入経路を現地で見てもらうことが重要です。門柱、塀、電線、残す樹木、隣地境界も確認対象になります。

隣家・交通量・養生・交通誘導

隣家が近い、学校や店舗が近い、人通りや交通量が多い場所では、粉じん・破片・騒音・振動への配慮が必要です。足場や養生を厚くする、散水を行う、車両の出入りを誘導するなど、現場に応じた対策が加わります。

作業の安全と近隣への配慮は、後から削りにくい項目です。安い見積書を選ぶ前に、近隣対策が見積もりから抜けていないかを確認してください。

地下室・厚い基礎・地中杭・埋設物

RC造では、建物の重量に対応した基礎や杭が使われている場合があります。地下室、地中梁、深い基礎、コンクリート杭などは、地上部分を撤去した後に判明・作業することもあります。以前の建物の基礎、古い配管、浄化槽、井戸などが地中から見つかる場合もあります。

工事前に全てを確認できるとは限らないため、契約時には地中障害物が見つかった場合の連絡方法、見積・承認の方法を確認します。追加作業は「見つかったら当然払う」ではなく、発見時に内容と金額を説明してもらう条件を決めましょう。

石綿含有建材の調査と除去

RC造でも、吹付材、成形板、外壁塗材、床材、配管の保温材など、建物に使われたさまざまな建材について石綿(アスベスト)の確認が必要です。古い建物だから必ず含まれる、RC造だから多い、と一律には言えません。使用の有無は事前調査で確認します。

石綿を含む建材が確認された場合は、飛散防止、作業区画、保護具、除去方法、運搬・処分などが通常の解体と異なるため、費用と工程に影響します。石綿の有無を憶測で決めず、事前調査の結果と、その結果を見積書へどう反映したかを確認してください。

築年数だけで石綿の有無を判断しない

古い建物では石綿を含む建材が使われている可能性があるため、築年数は事前調査が必要な理由を理解する手掛かりにはなります。しかし、特定の年より前に建てられたから必ず含まれる、後に建てられたから絶対に含まれない、と断定はできません。増築・改修の時期、材料の種類、部位によっても確認の仕方が変わります。

調査結果により、石綿を含まないと判断された部位と、含有が確認された部位で、撤去方法や費用の扱いが分かれます。見積書を見るときは「石綿一式」という言葉だけでなく、調査費を含むのか、分析が必要な場合の扱いはどうか、結果後の除去作業は別見積かを確認してください。

築年数は予算を決める材料ではなく、調査結果を確かめる必要があるという合図です。

残置物・外構・庭・設備の撤去

家具や家電、衣類、食器、書類などの残置物は、建物の解体と同じ作業ではありません。ブロック塀、カーポート、土間、庭木、庭石、物置、浄化槽も、撤去するか残すかで金額が変わります。写真と一覧を使って、残すもの・撤去するものを整理すると、見積書を比べやすくなります。

室内と敷地を空にする範囲を契約前に決めることが、費用の食い違いを減らします。

階数・用途・構造の複雑さ

階数が増えれば、上部の解体、落下防止、養生、重機の届く範囲が変わります。アパートやビルでは、設備、共用部、テナントの内装、看板、受電設備など、住宅にはない確認項目も増えます。L字型や増築を重ねた建物は、同じ延床面積でも外周や解体手順が複雑になる場合があります。

坪数が同じでも、用途と形が違えば同じ坪単価にはなりません。

RC造の解体で確認する法令・届出

建設リサイクル法|80㎡以上の解体で発注者が確認すること

建設リサイクル法では、一定規模以上の対象建設工事について、特定建設資材の分別解体と再資源化等が求められます。建築物の解体は、特定建設資材を用いた建築物で、構造耐力上主要な部分の解体床面積の合計が80㎡以上の場合が対象です。国土交通省のQ&Aで対象の考え方を確認できます。

対象工事では、発注者または自主施工者が、原則として工事着手の7日前までに届出を行います。元請業者は、発注者に構造、工程、分別解体の計画などを説明する仕組みです。国土交通省の法令案内を参照してください。

80㎡以上なら「業者が全部やるはず」と決めず、発注者として届出の担当と提出時期を契約前に確認しましょう。名古屋市内の届出の詳細は、名古屋市の解体工事届出の記事でも確認できます。

届出の「担当」と「責任」を曖昧にしない

建設リサイクル法の対象になるかは、延床面積だけでなく、解体する範囲や使われている資材によって判断します。建築物の一部を撤去する場合や、すでに本体がなく基礎だけを撤去する場合などは、扱いが異なることがあります。該当の判断を迷う場合は、所在地の自治体窓口と契約相手へ確認してください。

届出は発注者または自主施工者が行う仕組みですが、実務上は委任を受けて手続を進める場合があります。ここで大切なのは、誰が作成し、誰が提出し、提出済みを誰が確認するのかを決めることです。工事の工程が変わる場合には、届出の変更が必要になることもあります。

見積書の中に届出に関する項目があるときは、金額だけでなく、対象工事かどうかの判断、委任の要否、提出期限、発注者へ渡される書類を確認します。手続を任せる場合でも、提出の有無と内容を確認できる状態にしておきましょう。

石綿|事前調査と80㎡以上の調査結果報告を分けて考える

石綿については、事前調査と調査結果の報告を分けて理解する必要があります。解体・改造・補修を伴う建設工事では、元請業者または自主施工者が、石綿含有建材の使用の有無を事前に調査します。そのうえで、建築物の解体作業の対象床面積合計が80㎡以上である場合などは、調査結果の報告が必要です。環境省の石綿事前調査結果の案内で現行要件を確認してください。

つまり、「80㎡未満なら調査不要」ではありません。80㎡は主に調査結果の報告対象を考える基準の一つです。石綿含有建材が見つかるかどうかは面積だけで判断できません。

石綿の費用は、建物の築年数だけで決めず、事前調査の結果と必要な作業内容を見積書で確認してください。

騒音・振動|特定建設作業に該当する場合の届出

騒音・振動を著しく発生させる作業が、法令・条例上の特定建設作業に該当する場合は、届出や規制基準への対応が必要になります。使用する機械、作業の内容、地域によって判断されるため、RC造の解体なら全て同じ届出が必要、と一律には言えません。

名古屋市では、該当する特定建設作業について、元請業者が作業開始日の7日前までに届出を行う案内があります。ここでいう期限は、開始日と届出日を数えない「中7日」です。名古屋市の特定建設作業実施届で、対象作業と期限を確認できます。

見積書では、騒音・振動対策や必要な届出がどの現場条件を前提にしているかを確認しましょう。

廃棄物の適正処理とマニフェスト

解体工事で出る廃材は、種類に応じて分別し、運搬・処分します。建設工事では原則として元請業者が排出事業者に当たり、処理の終了を確認するための管理票がマニフェストです。環境省の建設廃棄物の適正処理に関する案内では、この考え方が示されています。

施主が専門用語を全て理解する必要はありませんが、処分費が何を対象にし、適正な処理の確認をどう行うかを説明してもらうことは大切です。極端に安い処分費だけを理由に選ばず、分別・運搬・処理の説明と見積書の整合を確認してください。

法令・届出は対象・担当・期限を表で確認する

解体に関係する制度は、同じ80㎡という数字が出る場合でも、目的や担当者が異なります。個別の該当は工事内容・所在地で確認する必要がありますが、契約前に確認する視点は次のとおりです。

制度・確認事項 主な対象・判断の目安 主な担当・確認先 時期の目安
建設リサイクル法の届出 特定建設資材を用いた建築物の解体で、構造耐力上主要な部分の解体床面積合計80㎡以上 発注者または自主施工者。元請業者へ説明・委任の有無を確認 原則、着工7日前まで
石綿の事前調査 解体・改造・補修を伴う建設工事 元請業者または自主施工者。調査結果を確認 着工前
石綿調査結果の報告 建築物の解体で対象床面積合計80㎡以上など 元請業者または自主施工者。所管自治体へ報告 着工前に要件確認
特定建設作業の届出 使用機械・作業内容・地域が法令・条例の対象に該当する場合 元請業者。所在地の自治体へ確認 例:名古屋市は作業開始日の7日前まで(中7日)
廃棄物処理・マニフェスト 解体で発生する産業廃棄物の処理 原則として元請業者が排出事業者 工事中から処理終了の確認まで

この表は一般的な確認順を示すものです。補助金、道路使用、建築物滅失登記など、建物・所在地・次の土地利用によって追加で確認する手続もあります。制度名だけを覚えるのではなく、自分の工事が対象か、誰が何日前までに行うかを確認してください。

見積書を比べるときのチェックリスト

同じ工事範囲・同じ税込総額で比べる

二つの見積書の金額差は、同じ工事範囲へそろえて初めて意味を持ちます。

二社以上の見積書を比べるときは、金額の一番下だけを並べません。次の項目が各社で同じ範囲かを確認します。

確認項目 見るポイント
建物本体 延床面積、階数、RC造の範囲、内装の撤去を含むか
仮設・養生 足場、シート、散水、道路側の安全対策
基礎・杭 撤去の深さ、杭・地中梁・地下室の扱い
廃材処分 コンクリートガラ、鉄筋、内装材、運搬を含むか
付帯工事 塀、庭、土間、物置、浄化槽、残置物
石綿 調査費、結果後の除去費の扱い
整地・税 仕上げの内容、諸経費、消費税

比較の土台は「最安値」ではなく、同じ撤去範囲での税込総額です。

比較表を自分用に一枚つくる

見積書の様式は会社ごとに違うため、そのまま横に並べても比較しにくいことがあります。自分用のメモに、建物本体、仮設・養生、基礎、廃材処分、残置物、外構、石綿、整地、諸経費、消費税の行をつくり、各社の金額・含む範囲・確認中の点を書き写すと、差が見えます。

金額が空欄の項目は、費用がかからないと決めつけず、見積に含まれているか、対象外なのか、現地で判断するのかを確認します。たとえば「残置物なし」が前提の見積書に家具が残っていれば、他社と同じ総額では比べられません。

分からない項目を空欄のまま比較せず、質問して同じ条件に直してから判断しましょう。

数量と単位をそろえて見る

見積書には、坪、㎡、m、m³、台、日、式など、異なる単位が並びます。単価だけを比べても、数量や単位が違えば比較できません。たとえば養生は㎡、コンクリートガラの運搬・処分はm³やt、交通誘導は人数や日数で書かれる場合があります。建物本体が「一式」でも、別紙に数量の根拠があることがあります。

比較するときは、延床面積、撤去する塀の長さ、残置物の量、庭木の本数、整地する面積など、各社へ伝えた条件をそろえます。数量が違う場合は、どちらが正しいと決める前に、現地でどのように測ったかを確認しましょう。条件が同じなら、単価の差が重機、運搬距離、作業方法、処分先などの違いを示す手掛かりになります。

見積書を受け取った直後に分からない単位があれば、質問として残します。たとえば「このm³は何の廃材の体積か」「この日数は何人分か」「この一式にはどの数量まで含むか」と聞くと、次の見積書とも比較しやすくなります。

見積比較では「単価が安いか」より、「数量・単位・工事範囲が同じか」を先に確認してください。

「一式」の中身と追加費用の条件を確認する

「解体工事一式」と書かれているだけでは、何が含まれるか分かりません。一式表記が必ず不適切という意味ではありませんが、内訳と前提を説明してもらう必要があります。特に、基礎・杭、地中埋設物、石綿、残置物、外構、交通誘導は、追加条件として扱われやすい項目です。

契約前に、「何が見つかったら追加になるか」「追加作業が必要になった場合は、着手前に金額と内容の説明があるか」「誰が承認するか」を確認します。追加費用の有無より、発生条件と承認手順が書面で分かることを重視してください。

現地調査で伝えるべき情報

現地調査では、建物の資料だけでなく、生活上・土地利用上の希望も伝えます。たとえば、残す塀や樹木がある、隣家と共有している工作物がある、次に建替えを予定している、売却前に整地したい、といった情報です。

室内は、残置物がある部屋も見てもらいます。地中に井戸、浄化槽、古い基礎、配管がありそうな場合は、分かる範囲で伝えましょう。現地調査は金額を出すだけの場ではなく、工事範囲の認識をそろえる場です。

費用を抑えるために施主ができること

残置物と撤去範囲を契約前に整理する

自分で処分できる物を整理すると、残置物の分別・搬出量を減らせる場合があります。ただし、無理に急いで処分する必要はありません。家財の中には相続関係の書類、思い出の品、処分方法に注意が必要な家電などもあります。

まずは「残す物」「自分で処分する物」「解体と一緒に撤去を依頼する物」に分け、写真と一覧で共有します。費用を抑える第一歩は、見積もりに含める範囲を曖昧にしないことです。

自分で処分する場合も無理のない順番で進める

残置物を減らすと、解体工事側で分別・搬出する量を抑えられる可能性があります。しかし、解体日が近いからといって、家族だけで大型家具や重量物を無理に運び出す必要はありません。けがや近隣への迷惑につながる作業は避け、自治体の収集方法、家電の適正な処分方法、必要に応じた専門サービスを確認してください。

相続した家では、通帳、権利書、契約書、写真、貴金属、思い出の品などが残っていることもあります。先に重要書類と残す品を確認し、残す物へ目印を付けてから、処分する物を整理すると安心です。建物内だけでなく、物置、倉庫、床下、庭の隅も見ます。

自分で処分する範囲を決めた後は、工事日までに完了できない場合を想定します。「残った場合はどの範囲を依頼するか」「費用はどうなるか」を見積もりの段階で確認しましょう。節約のために急ぐより、残す物・処分する物・依頼する物を安全に分けることが優先です。

補助金は対象・着工前・予算を自治体で確認する

自治体によっては、危険な空き家、老朽化した住宅、ブロック塀などの除却に補助制度を設けている場合があります。ただし、全てのRC造建物が対象になるわけではなく、建物の用途、老朽度、所在地、所有関係、申請時期、予算残額などの条件があります。

多くの制度では、交付決定前に着工すると対象外になることがあります。補助金を予算へ入れる前に、自治体の最新案内で対象・必要書類・着工前の条件を確認してください。名古屋市の空き家関連の制度は、名古屋市の空き家解体の記事で地域情報を確認できます。

安さだけで養生・処分・届出を削らない

解体費用を下げるために、不要な付帯工事を外す判断はあります。しかし、粉じん・破片への養生、必要な届出、石綿への対応、廃棄物の適正処理まで削ることは、後のトラブルや追加負担につながります。

安い見積書を受け取ったときは、同じ作業範囲かを確認します。安全・法令・近隣配慮に関わる項目を含めて比較することが、結果として納得できる費用判断につながります。

RC造の解体を進める流れ

予算の仮置きから現地調査まで

最初に、登記や図面から構造・延床面積・階数を確認します。坪6万〜8万円程度を目安に、建物本体費の概算幅を出します。この時点では、総額を確定しません。

次に、残置物、外構、庭、道路、隣家、建物資料を整理して現地調査を依頼します。現地調査では、重機搬入、養生、基礎、設備、撤去範囲を確認し、必要に応じて石綿の事前調査へ進みます。概算は相談の準備、現地調査は工事範囲を決める工程と考えましょう。

工期は日数だけでなく工程の順番で確認する

工期を聞くときは、「何日で終わるか」だけでなく、どの工程までを含む予定かを確認します。石綿調査や届出、近隣への説明、建物内部の撤去、躯体・基礎の解体、廃材搬出、整地は、同じ日に全て行うものではありません。天候、道路使用、地中の状況によっても予定は変わります。

工程 主な確認内容 工期を見るときの注意
事前準備 現地調査、石綿調査、届出、近隣への説明 着工前に必要な確認・手続の期間を含める
仮設・内装撤去 養生、足場、室内や設備の撤去 残置物・設備の量で作業量が変わる
躯体・基礎解体 RC躯体の破砕、鉄筋の分別、基礎・杭の確認 重機搬入、階数、地中条件が影響する
搬出・整地 廃材の運搬、撤去範囲の確認、地面の仕上げ 搬出経路、処分先、次の土地利用で変わる

予定日数の短さだけで比べず、着工前から整地完了までに何が含まれる工程かを確認してください。

契約前から着工前までに確認すること

見積書を受け取ったら、税込総額、工事範囲、含まれない作業、追加条件、工期、支払時期を確認します。建設リサイクル法の対象であれば届出の担当と期限、石綿の事前調査と報告、騒音・振動に関する届出の要否も確認します。

近隣への説明・挨拶の時期や、車両の出入り、作業時間についても、工事前に方針を確認すると安心です。契約書と見積書で「何を、どこまで、いつ、いくらで行うか」が説明できる状態にしてから着工します。

近隣への説明は工事条件を伝える準備になる

解体では、作業音、振動、車両の出入り、粉じんへの不安を近隣の方が感じることがあります。事前に説明・挨拶を行う時期や担当、伝える内容を確認しておくと、工事中に問い合わせがあったときの窓口が分かります。説明の目的は、近隣の方に負担を押しつけることではなく、作業予定と連絡先を共有して不安を減らすことです。

特にRC造では、コンクリートを破砕する工程があるため、どの時期にどのような対策を取る予定かを、施工側が説明できることが重要です。道路を使う車両がある場合、駐車や通行への配慮も確認します。

施主は、近隣から直接受けた要望や気になる点を、早めに施工側へ共有します。近隣対応を見積もり外の話にせず、工事を安全に進める条件の一つとして確認しましょう。

工事中・完了後に受け取る書類と確認事項

工事中は、地中埋設物や想定外の建材が見つかった場合の連絡を受け、必要な追加作業は内容と金額を確認してから進めます。工事完了時には、撤去範囲、整地の状態、残す物が傷ついていないか、近隣道路に問題がないかを確認します。

建物を滅失した後には、建物滅失登記など、所有者側で進める手続が必要になる場合があります。必要書類は物件や手続によって異なるため、関係機関や専門家へ確認してください。完了時は見た目だけでなく、見積書どおりの撤去範囲と受け取る書類を確認しましょう。

RC造の解体費用に関するよくある質問

RC造30坪の解体費用はいくらですか

坪6万〜8万円を建物本体費の試算目安として使うと、延床30坪では180万〜240万円程度です。ただし、これは基礎・杭、養生、廃材処分、残置物、外構、石綿、整地、諸経費、消費税を含まない場合があります。30坪という面積だけで総額を確定せず、現地調査後の税込見積書で判断してください。

RC造とSRC造は同じ相場で考えてよいですか

同じではありません。SRC造は鉄骨鉄筋コンクリート造で、建物規模・階数・鉄骨の有無などがRC造と異なる場合があります。RC住宅向けの坪単価をSRC造のビルへ当てはめると、判断を誤るおそれがあります。見積もりでは構造区分を登記や図面で確認し、同じ構造・用途・階数の条件で説明を受けてください。

石綿がない建物でも事前調査は必要ですか

石綿がないかどうかを確認するために事前調査を行います。解体等を伴う建設工事では、元請業者または自主施工者が石綿含有建材の有無を調査します。建築物の解体で対象床面積合計が80㎡以上の場合などは、調査結果の報告も必要です。「80㎡未満だから調査不要」ではない点に注意してください。

見積額が坪単価の計算より高いのはなぜですか

坪単価の計算は建物本体だけを想定していることが多く、現地で必要な養生、基礎、処分、残置物、外構、石綿、整地、交通誘導、税などが加わるためです。金額差を見たら、まず高い・安いと決めず、各項目の範囲を確認しましょう。差額の理由を一項目ずつ説明できる見積書なら、判断しやすくなります。

まとめ|RC造の解体費用は条件をそろえて判断する

RC造の解体費用は、坪6万〜8万円程度を建物本体費の試算目安にして、延床面積から予算の幅を考えられます。ただし、坪単価は確定価格ではありません。RC造では、コンクリート躯体と鉄筋の分別、基礎・杭、重機搬入、養生、運搬処分、石綿、残置物、外構、整地が総額へ影響します。

最後に、契約前は次の順番で確認してください。

  1. 構造・延床面積・階数を資料で確認する
  2. 坪単価で建物本体の予算幅を仮置きする
  3. 道路、隣家、残置物、外構、基礎・杭などの条件を現地で確認する
  4. 石綿、建設リサイクル法、騒音・振動の届出の担当と期限を確認する
  5. 同じ工事範囲にそろえた税込総額と、追加条件を比べる

RC造の解体で大切なのは、坪単価を探すことではなく、建物と敷地の条件を見積書へ正確に反映させることです。不明な項目を残したまま契約せず、説明を受けながら、次の土地利用へ進める状態を整えましょう。

未来に繋げる解体ミライズ株式会社エム・ユー

RC造の解体費用についてご相談ください

相談・お見積もり無料

※アイキャッチ・本文画像は生成イメージであり、ミライズの実際の施工・調査写真ではありません。