相続した空き家の3,000万円特別控除は、古い家を取り壊せば自動的に使える制度ではありません。家屋と土地の取得、建築時期、死亡直前の居住状況、相続後の利用、売却代金、譲渡期限に加え、誰がいつ取り壊したかを資料で確認します。

先に確認したい3つのポイント

  • 売主が取り壊して土地を売る方法と、古家付きで売却後に翌年2月15日までに取り壊す方法を分ける
  • 相続開始から譲渡までの期限と、相続後に居住・賃貸・事業利用していないかを時系列で確認する
  • 市区町村の確認書だけで適用は確定しないため、譲渡日の選択と税務要件は税務署・税理士へ確認する
Contents
  1. 空き家の3,000万円控除はどの家が対象になるか
    1. 相続または遺贈で家屋と敷地を取得する
    2. 原則として1981年5月31日以前に建築された家屋
    3. 区分所有建物登記の建物は対象外
    4. 死亡直前に被相続人以外が住んでいない
  2. 取り壊し時期で分かれる3つのルート
    1. 売主が家屋を取り壊してから土地を売る
    2. 古家付きで売り、翌年2月15日までに全部取り壊す
    3. 耐震改修して家屋付きで売る
    4. 一部解体ではなく家屋全部が対象
  3. 空き家特例と取り壊しの期限を時系列で確認する
    1. 譲渡は相続開始から3年後の年末まで
    2. 制度自体の適用期限も確認する
    3. 売却後解体は翌年2月15日まで
    4. 契約日基準で申告するときは特に注意する
  4. 相続後の空き家を使っていない要件
    1. 相続人が一時的に住んだ場合
    2. 賃貸や無償貸付けをした場合
    3. 事業や倉庫に使った場合
    4. 家財を残していた場合
  5. 売却代金1億円と控除額の確認
    1. 売却代金は1億円以下が要件
    2. 相続人3人以上なら各人2,000万円上限
    3. 特別関係者への売却を確認する
  6. 被相続人居住用家屋等確認書と必要資料
    1. 確認書は家屋所在地の市区町村へ申請する
    2. 解体後売却は様式1-2を確認する
    3. 売却後解体は様式1-3を確認する
    4. 確定申告書類を別にそろえる
  7. 取り壊し時期を4つの実例で確認する
    1. 実例1:売主が解体して更地で売る
    2. 実例2:古家付きで売り、買主が期限内に壊す
    3. 実例3:契約日基準と解体日が合わない
    4. 実例4:相続人3人で家屋と土地を取得する
  8. 解体会社へ依頼するときに確認すること
    1. 税務上必要な完了日を工事工程へ反映する
    2. 対象家屋全部と付属建物を図面で確認する
    3. 解体日を示す資料を保管する
    4. 売却後解体では買主・仲介会社と連携する
  9. 空き家特例の取り壊しで避けたい誤解
    1. 壊せば必ず3,000万円控除になる
    2. 売買契約を結べば期限に間に合う
    3. 確認書があれば税務署でも必ず認められる
    4. 空き家を少し使っても問題ない
  10. 取り壊し前から確定申告までの確認手順
    1. 1.対象家屋と取得者を確認する
    2. 2.売主解体か売却後解体か決める
    3. 3.税務署・税理士へ日付を示す
    4. 4.解体と売買の契約を連動させる
    5. 5.確認書と確定申告資料を提出する
  11. 取り壊し時期を決める10の実例
    1. 相続後すぐに更地へした例
    2. 相続後に短期間貸した例
    3. 売主が解体してから売る例
    4. 売却後に買主が解体する例
    5. 年末に売却する例
    6. 兄弟3人以上で相続した例
    7. 売却代金が1億円に近い例
    8. 老人ホーム入所後に亡くなった例
    9. 確認書を取れば適用できると思った例
    10. 制度期限だけを見て急いだ例
  12. 取り壊し前にそろえる35項目
    1. 相続開始日
    2. 取得者の人数
    3. 家屋の建築日
    4. 区分所有登記
    5. 死亡直前の居住
    6. 老人ホーム入所
    7. 電気契約
    8. 水道契約
    9. 賃貸広告
    10. 家財整理
    11. 駐車場利用
    12. 仮設物
    13. 売却代金
    14. 分割売却
    15. 買主との関係
    16. 他の税特例
    17. 売主解体の契約日
    18. 解体完了日
    19. 閉鎖事項証明書
    20. 未登記家屋
    21. 売却後解体の特約
    22. 買主の工事会社
    23. 年末契約
    24. 契約日基準
    25. 引渡日基準
    26. 耐震改修ルート
    27. 様式1-2
    28. 様式1-3
    29. 確認書の発行期間
    30. 確定申告期限
    31. 契約書の保存
    32. 工事写真
    33. 税理士への共有
    34. 制度改正
    35. 最終確認
  13. 相続から申告までの案件別タイムライン
    1. 相続直後で売却方針が決まっていない場合
    2. 売主が解体して更地で売る場合
    3. 家屋付きで売り、買主が解体する場合
    4. 耐震改修と解体を比較する場合
  14. 税務署・市区町村へ持参する相談シート
    1. 家屋と相続の基本情報
    2. 利用状況を日付入りで並べる
    3. 売買と解体の予定日を二案で示す
    4. 確認したい質問を担当別に分ける
  15. 取壊し前後の証拠資料を管理する方法
    1. 解体前に保存する資料
    2. 工事中に残す記録
    3. 解体後に取得・確認する資料
  16. 期限や工事が予定どおり進まない場合
    1. 解体会社の着工が遅れる場合
    2. 買主の取壊しが遅れる場合
    3. 必要書類が申告までにそろわない場合
  17. 売買契約と解体契約の直前確認
    1. 変更点だけでなく全体の時系列を再確認する
  18. よくある質問
  19. まとめ
  20. 確認した公的資料

空き家の3,000万円控除はどの家が対象になるか

本記事で扱うのは、被相続人の居住用財産を売ったときの特例です。自分のマイホームを壊して売る一般の特例とは分けて確認します。

相続または遺贈で家屋と敷地を取得する

売却する人が、被相続人居住用家屋とその敷地等を相続または遺贈で取得していることが基本です。土地だけ、家屋だけを取得した場合は要件を満たすか個別確認が必要です。

相続登記、遺産分割、売却名義をそろえ、誰が何を取得したかを登記事項証明書等で確認します。

原則として1981年5月31日以前に建築された家屋

対象家屋は原則、昭和56年5月31日以前に建築されたことが要件です。年月は固定資産税資料や登記だけで確定できない場合もあります。

建築時期が不明なら、市区町村の確認書窓口と税務署へ使える資料を確認します。

区分所有建物登記の建物は対象外

マンションの一室など、区分所有建物登記がされている建物は対象になりません。長屋や共同住宅は登記形態と居住実態を確認します。

建物の見た目ではなく、登記事項証明書で区分所有かを確認します。

死亡直前に被相続人以外が住んでいない

原則として相続開始直前に被相続人以外の居住者がいないことが必要です。同居親族がいた場合は単に空き家になったという理由だけで対象になりません。

老人ホーム等への入所には一定の例外要件があるため、入所先、要介護認定、家屋利用の資料を確認します。

自治体窓口で相続空き家の居住記録を確認する相続人
相続時の居住者・建築時期・登記を取り壊す前に確認します。

取り壊し時期で分かれる3つのルート

2024年以後は、売却前に壊す方法だけでなく、一定期限までに買主側等が壊す方法もあります。契約前にルートを固定します。

売主が家屋を取り壊してから土地を売る

家屋全部を取り壊した後に敷地を譲渡するルートです。相続から取壊しまで家屋を事業、貸付け、居住に使わず、土地も相続から譲渡まで事業、貸付け、居住に使わないことなどを確認します。

解体後から売買までの土地に建物や構築物を設けていないかも確認し、解体日・滅失登記・写真を残します。

古家付きで売り、翌年2月15日までに全部取り壊す

2024年1月1日以後の譲渡では、譲渡後に家屋全部が取り壊されるルートが加わりました。期限は原則、譲渡日の属する年の翌年2月15日です。

買主が工事する場合、期限、対象家屋全部、完了資料の提供、未完了時の連絡を売買契約の特約等で確認します。

耐震改修して家屋付きで売る

取り壊さず、一定の耐震基準へ適合させて譲渡する方法もあります。2024年以後は譲渡後に期限までに耐震基準へ適合させるルートもあります。

解体と耐震改修は費用だけでなく、買主、期限、証明書、家屋利用を含めて比較します。

一部解体ではなく家屋全部が対象

取り壊しルートは対象家屋の全部の取壊し等が基本です。母屋だけ、増築部分だけ、内部だけを撤去する計画は同じ扱いと決めつけられません。

解体会社へ対象建物を示し、市区町村と税務署へ「全部」の判定に必要な資料を確認します。

空き家特例と取り壊しの期限を時系列で確認する

相続日、契約日、引渡日、解体日、翌年2月15日、相続から3年後の年末を一本の時系列にします。

譲渡は相続開始から3年後の年末まで

譲渡期限は、相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までです。「死亡から丸3年の日」だけを期限と思わないようにします。

売却準備、遺産分割、測量、解体、買主募集に必要な期間を逆算し、税務署へ自分の期限を確認します。

制度自体の適用期限も確認する

国税庁・国土交通省の現行案内では、対象となる譲渡の制度期限は2027年12月31日です。個人の3年後年末より先まで制度があるから待てる、という意味ではありません。

個人期限と制度期限の早い方を確認し、将来改正を前提に契約しません。

売却後解体は翌年2月15日まで

譲渡後に取り壊すルートは、譲渡日の属する年の翌年2月15日までの完了が重要です。売買契約、決済、引渡し、工事発注を混同しないでください。

年末売却では期間が短いため、石綿調査、届出、近隣説明、滅失資料まで工程を具体化します。

期限を意識して空き家の解体準備を始める相続人と施工担当者
相続・契約・引渡し・解体・申告の期限を一つの工程表で管理します。

契約日基準で申告するときは特に注意する

譲渡所得は事情により契約日または引渡日を基準に申告する選択が問題になります。国税庁の質疑事例では、契約日基準を選ぶと解体時期が要件を満たさない例があります。

どちらなら有利かを記事だけで決めず、売買契約前に税務署・税理士へ確認します。

相続後の空き家を使っていない要件

空き家特例は、相続後の利用状況を厳しく確認します。短期間や無償でも自己判断しないことが重要です。

相続人が一時的に住んだ場合

相続後に相続人が居住すると、未使用要件へ影響します。荷物整理のための滞在と生活の本拠としての居住は事実関係が異なります。

住民票だけでなく、電気・水道、郵便、家財、滞在状況を説明できるようにします。

賃貸や無償貸付けをした場合

有償の賃貸だけでなく、無償で人へ使わせた場合も要件に影響します。短期だから問題ないと決めつけません。

賃貸借契約、入居日、退去日、公共料金を整理し、対象可否を税務署へ確認します。

事業や倉庫に使った場合

店舗、事務所、作業場、資材置場、倉庫としての利用も確認対象です。家屋を使わず土地だけ駐車場等にした場合も、取り壊しルートの土地利用要件へ影響し得ます。

収入の有無だけでなく、実際の利用状態を写真や契約で確認します。

家財を残していた場合

遺品や家具が残ることだけで直ちに居住・貸付けと決まるわけではありません。ただし確認書申請では相続後の利用実態を示す資料が必要です。

電気・水道の閉栓、広告、写真など、市区町村が求める証拠を早めに確認します。

売却代金1億円と控除額の確認

本記事では税額計算へ広げず、取り壊し計画を変え得る金額要件だけを扱います。

売却代金は1億円以下が要件

対象となる譲渡対価は1億円以下であることが必要です。手取り額や利益ではなく、売却代金の判定です。

土地を分割して売る、他の相続人が別に売る場合も合計判定へ影響するため、全取引を税理士へ伝えます。

相続人3人以上なら各人2,000万円上限

2024年1月1日以後の譲渡では、対象家屋と敷地を取得した相続人が3人以上の場合、各人の控除上限は2,000万円です。3人で合計3,000万円を分けるという意味ではありません。

取得者数、持分、売却者を遺産分割前に税理士へ確認します。

特別関係者への売却を確認する

親子や夫婦など一定の特別関係者への譲渡は対象外となる要件があります。通常の市場売却と同じに扱えません。

買主との関係、法人との関係を契約前に税務署・税理士へ伝えます。

被相続人居住用家屋等確認書と必要資料

市区町村へ申請する確認書と、税務署へ出す確定申告資料を分けて準備します。

確認書は家屋所在地の市区町村へ申請する

被相続人居住用家屋等確認書は、家屋が所在する市区町村の窓口へ申請します。住んでいる市区町村や売却先の所在地ではありません。

受付部署、様式、発行日数、郵送可否を早めに確認します。

解体後売却は様式1-2を確認する

家屋全部を取り壊した後に敷地を譲渡する場合は、国交省案内の様式1-2が対応します。閉鎖事項証明書、解体日を示す請負契約書等、相続後未使用を示す資料などを確認します。

自治体ごとに案内や補足資料が異なるため、国の様式だけを送らないようにします。

売却後解体は様式1-3を確認する

譲渡後に翌年2月15日までに取壊し・耐震改修する場合は、様式1-3の区分を確認します。買主による工事完了を売主が確認できる資料が必要になります。

売買契約時に買主の協力、証明書の提供、期限を決めてください。

確定申告書類を別にそろえる

確認書のほか、譲渡所得の内訳書、登記事項証明書等、売買契約書等が必要です。取引のルートで添付書類が異なります。

確認書が交付されても税務適用が確定したわけではないため、確定申告前に税務署へ最終確認します。

取り壊し時期を4つの実例で確認する

日付は説明用の例です。実際の適用は個別資料と申告方法で判断されます。

実例1:売主が解体して更地で売る

相続後に誰も使用せず、売主が家屋全部を解体し、その後に土地を売る例です。解体日、相続後未使用、土地に構築物を設けていないこと、譲渡期限を確認します。

売主が工事を管理できる一方、石綿調査・届出・売却活動の期間を3年後年末から逆算する必要があります。

実例2:古家付きで売り、買主が期限内に壊す

古家付きのまま譲渡し、買主が翌年2月15日までに家屋全部を取り壊す例です。2024年以後のルートですが、口約束だけでは完了資料を確保できない恐れがあります。

工事期限、対象家屋、解体会社、証明資料、遅延時の連絡を契約条項で確認します。

実例3:契約日基準と解体日が合わない

年内に契約し、翌年引渡し、その後の解体が契約日の翌年2月15日を過ぎる例です。契約日を譲渡日として申告する場合、期限判定で不適用となる可能性があります。

申告基準は税理士へ確認し、契約日だけ早める判断をしません。

実例4:相続人3人で家屋と土地を取得する

3人が対象家屋と敷地を取得し、2024年以後に売る例です。各人の上限が2,000万円になる条件を確認します。

解体費負担や売却持分だけでなく、取得者数と特例上限を遺産分割前に確認します。

解体会社へ依頼するときに確認すること

解体会社は税務適用を判断する立場ではありませんが、期限どおりの工事と証明資料を整える重要な役割があります。

税務上必要な完了日を工事工程へ反映する

税務署・税理士へ確認した期限を、見積依頼時に解体会社へ伝えます。着工日ではなく、家屋全部の取壊しが完了する日を確認します。

石綿調査、届出、ライフライン、近隣説明、天候による余裕を工程へ入れます。

対象家屋全部と付属建物を図面で確認する

母屋、増築、離れ、物置、未登記建物のどれが対象家屋かを確認します。税務上の家屋判定は市区町村・税務署へ確認し、工事範囲と一致させます。

一部を残す指示がある場合は、特例の取り壊し要件を満たすか先に確認します。

解体日を示す資料を保管する

請負契約書、見積書、工事写真、完了報告、領収書、閉鎖事項証明書等を保管します。未登記建物では自治体が解体日確認に求める資料を確認します。

ファイル名と日付をそろえ、確認書申請時に工事会社へ再依頼しなくてもよい状態にします。

売却後解体では買主・仲介会社と連携する

買主が発注する工事でも、売主の確定申告に資料が必要です。誰が工事会社から完了資料を受け取り、売主へ渡すかを決めます。

解体会社へ税額や適用可否を保証させず、工事範囲・日程・資料の責任に限定します。

自治体窓口で空き家の解体前後写真を確認する相続人
解体会社とは工事完了日・対象建物・完了資料を具体的に共有します。

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空き家特例の取り壊しで避けたい誤解

期限だけ守ればよい、確認書があればよいという理解では要件を落とす可能性があります。

壊せば必ず3,000万円控除になる

取り壊しは要件の一部で、家屋の建築時期、居住者、取得、利用、譲渡期限、価格等も確認します。相続人3人以上では上限が2,000万円となる条件もあります。

解体契約前に国税庁チェック項目を自分の資料で埋めます。

売買契約を結べば期限に間に合う

個人の譲渡期限や売却後解体期限は、契約日だけで判断できません。申告で契約日と引渡日のどちらを譲渡日とするかも関係します。

契約日、決済日、引渡日、解体完了日を税務署・税理士へ示します。

確認書があれば税務署でも必ず認められる

市区町村の確認書は重要な添付書類ですが、特例適用の最終判断を保証するものではありません。売却代金、取得者、譲渡先、他の特例などは別に確認されます。

確認書取得後も確定申告資料一式を税務署へ確認します。

空き家を少し使っても問題ない

相続後の居住、貸付け、事業利用は要件へ影響します。短期、無償、収入なしでも自己判断できません。

利用前に税務相談し、既に利用した場合は事実を隠さず期間と内容を伝えます。

取り壊し前から確定申告までの確認手順

税務判断と解体実務を分けながら、日付と資料を一つの工程表で管理します。

1.対象家屋と取得者を確認する

登記、建築時期、区分所有、死亡直前の居住者、老人ホーム入所、相続取得者を確認します。一つでも不明なら解体を急がず、確認書窓口・税務署へ必要資料を聞きます。

遺産分割前なら取得者数と2,000万円上限の条件も確認します。

2.売主解体か売却後解体か決める

売主の解体期間、買主の協力、耐震改修の可能性を比較します。税務期限と工事可能時期が合うルートを選びます。

売却価格だけでなく、解体費・石綿・書類取得・遅延リスクを含めます。

3.税務署・税理士へ日付を示す

相続日、契約予定日、引渡予定日、解体予定日、申告予定の譲渡日を示します。記事の一般例だけで適用可否を決めません。

質問と回答を記録し、契約条件へ反映します。

4.解体と売買の契約を連動させる

家屋全部、完了期限、完了資料、買主協力、遅延時対応を契約へ入れます。解体会社には工事責任、税理士には税務判断を確認します。

役割を分けることで「相手が知っていると思った」という漏れを防ぎます。

5.確認書と確定申告資料を提出する

家屋所在地の市区町村へ確認書を申請し、確定申告に必要な資料をそろえます。発行に時間がかかる場合があります。

写しと原本の区別、提出期限を確認し、確認書だけで申告を終えません。

取り壊し時期を決める10の実例

次の例は制度を自己判定するためではなく、相談前に不足資料と期限を発見するための想定例です。最終判断は税務署・税理士へ確認してください。

相続後すぐに更地へした例

制度対象と思って解体しても、家屋の建築日、区分所有、死亡直前の居住者、相続後の利用など他の要件を満たさなければ特例を使えません。解体は元へ戻せない判断です。

確認の要点:工事契約前に登記、戸籍、住民票除票、利用記録をそろえ、税務署または税理士へ相談します。自治体の確認書窓口にも様式と必要な解体証明を確認します。

相続後に短期間貸した例

相続から売却まで家屋や敷地を貸付け、事業、居住に使うと、相続後未使用の要件へ影響します。家財整理の出入りと、継続的な利用は同じではありません。

確認の要点:電気・水道の使用、賃貸契約、募集、駐車場利用など事実を時系列にし、自己判断で省略せず相談時に伝えます。利用を始める前に税務上の影響を確認するのが安全です。

売主が解体してから売る例

家屋を全部取り壊した後に敷地を譲渡するルートでは、対象家屋だったこと、解体日、解体後から譲渡まで敷地を貸付け等に使っていないことを示す資料が重要です。

確認の要点:解体前後写真、請負契約書、領収書、閉鎖事項証明書等を保管し、市区町村へ様式1-2の添付資料を確認します。工事完了と売買期限の双方に余裕を持たせます。

売却後に買主が解体する例

2024年以後の譲渡では、一定の場合に譲渡後から翌年2月15日までの全部取壊しという選択肢があります。ただし買主の工事遅延は売主の申告へ直接影響します。

確認の要点:売買契約に対象家屋全部の取壊し、期限、進捗連絡、写真・登記事項等の資料提供、未達時の扱いを具体化し、様式1-3の取得手順を仲介会社と共有します。

年末に売却する例

12月の譲渡後に買主解体を選ぶと、翌年2月15日までの期間が短くなります。石綿調査、届出、年末年始、近隣調整、悪天候が重なると日程の余裕がありません。

確認の要点:契約前に解体会社が現地確認し、調査・届出・工事の可能日を逆算します。税務上の譲渡日を契約日とするか引渡日とするかは影響があるため、税務専門家へ確認します。

兄弟3人以上で相続した例

2024年以後、対象家屋・敷地を取得した相続人が3人以上の場合、各人の控除上限は2,000万円となる規定があります。「空き家特例は常に1人3,000万円」ではありません。

確認の要点:遺産分割協議書と登記で取得者を確認し、売却前に各人の申告条件を税理士へ相談します。共有者の人数だけでなく、誰が対象資産を取得したかを資料で判定します。

売却代金が1億円に近い例

1億円以下の判定は利益や手取りではなく譲渡対価が軸で、一定期間内の分割譲渡や他の相続人による譲渡を含めて判断する規定があります。

確認の要点:一部だけ先に売る、敷地を分筆する予定がある場合は、関連する契約をすべて提示します。仲介手数料等を差し引いた金額だけで要件を自己判定しません。

老人ホーム入所後に亡くなった例

被相続人が死亡直前に家屋へ住んでいなくても、一定の要介護認定や施設への入所、家屋の利用状況などを満たす例外があります。単に空き家だっただけでは足りません。

確認の要点:認定通知、施設契約、住民票、家屋の電気・水道、家財の状況を確認します。例外の対象施設と利用条件は国税庁資料を基に税務署・税理士へ相談します。

確認書を取れば適用できると思った例

市区町村が交付する被相続人居住用家屋等確認書は重要な申告書類ですが、税務署による特例適用そのものを保証する書類ではありません。

確認の要点:確認書の申請と、税法上の全要件の確認を分けます。交付に時間がかかることもあるため、売却年の確定申告直前ではなく、工事・売買計画時に窓口へ相談します。

制度期限だけを見て急いだ例

制度は現行上2027年12月31日までの譲渡が対象ですが、個人の期限は相続開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までという別の制限もあります。

確認の要点:死亡日から自分の期限を算出し、制度全体の終期と早い方を確認します。売買契約日、引渡日、解体完了日を一本の表にして、工事を急ぐ前に適用ルートを確定します。

取り壊し前にそろえる35項目

制度の可否を自己判定する表ではなく、税務相談へ持参する資料と日付の漏れを防ぐ確認表です。

相続開始日

死亡日を戸籍等で確認し、個人の譲渡期限を年末単位で算出します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

取得者の人数

家屋と敷地を取得した相続人の人数を遺産分割協議書と登記で確認します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

家屋の建築日

昭和56年5月31日以前かを確認できる資料を市区町村へ相談します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

区分所有登記

共同住宅の外観だけでなく登記事項証明書で対象外要件を確認します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

死亡直前の居住

被相続人以外の同居者がいなかったことを住民票除票等で確認します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

老人ホーム入所

入所時の要介護認定、入所施設、家屋の利用状況など例外要件の資料をそろえます。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

電気契約

相続後の閉栓日や使用量を、未使用状況の説明資料として自治体へ確認します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

水道契約

閉栓証明や使用量を取得できるかを水道事業者へ確認します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

賃貸広告

相続後に賃貸募集した場合、実際の貸付けと特例要件への影響を税務署へ確認します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

家財整理

遺品整理のための出入りと居住・事業利用を混同せず、期間と行為を記録します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

駐車場利用

解体後の土地を駐車場等に使うと要件へ影響するため、売却までの暫定利用を避けます。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

仮設物

コンテナや構築物を置く計画は、取壊し後敷地の要件を税務署へ確認します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

売却代金

1億円判定は利益や手取りではないため、売買契約書の対価を確認します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

分割売却

相続から一定期間内の分割譲渡や他相続人の譲渡を合計する判定を確認します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

買主との関係

親族や関係法人など特別関係者に当たらないかを税理士へ伝えます。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

他の税特例

取得費加算や他の居住用財産特例との併用可否を税務署へ確認します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

売主解体の契約日

売買契約前に解体を完了する計画なら、工事遅延時の売買日程を調整します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

解体完了日

着工日や請求日ではなく、家屋全部の取壊し完了を示す日を資料で固定します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

閉鎖事項証明書

滅失登記後に取得し、取壊し日記載と工事資料を照合します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

未登記家屋

解体日を請負契約書・写真等で確認する方法を市区町村へ尋ねます。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

売却後解体の特約

買主の解体義務、翌年2月15日、全部取壊し、資料提供を契約へ反映します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

買主の工事会社

売主にも完了資料が届く連絡経路を仲介会社と決めます。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

年末契約

翌年2月15日までが短いため、調査・届出・工事可能日を事前に確認します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

契約日基準

譲渡日を契約日とする申告が解体期限へ与える影響を税理士へ確認します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

引渡日基準

引渡日を譲渡日とする場合も、所得計上時期と要件を自己判断しません。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

耐震改修ルート

解体と比較する場合、耐震証明の取得者、期限、買主協力を確認します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

様式1-2

解体後の敷地売却に必要な確認書様式と添付資料を自治体サイトで確認します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

様式1-3

売却後取壊し・耐震適合に必要な確認書様式と買主側資料を確認します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

確認書の発行期間

確定申告直前では間に合わない可能性があるため、受付と標準期間を確認します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

確定申告期限

売却年分の申告期限と必要書類を税務署へ確認します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

契約書の保存

売買契約書、特約、解体契約書、領収書を同じ案件番号で保管します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

工事写真

解体前、工事中、完了後を撮影し、対象家屋全部がなくなったことを示します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

税理士への共有

相続・売買・解体の資料を部分的に渡さず、全日付を一覧で共有します。

売買契約や解体着工の前に確認し、回答日、必要書類、期限を時系列表へ反映します。

制度改正

2027年末の制度期限や将来改正を契約時に国税庁・国交省で再確認します。

日付だけを口頭で伝えず、登記・契約・工事・利用状況の資料を税務署または税理士へ示してください。

最終確認

確認書取得後も、適用要件全体と申告書記載を税務署・税理士へ確認します。

市区町村の確認書窓口、税務署、税理士、仲介会社、解体会社の役割を分け、適用保証を工事会社へ求めません。

相続から申告までの案件別タイムライン

空き家特例の判断では、相続、利用、売買、取壊し、確認書、確定申告の日付を一つの表にまとめることが重要です。ここでは結論を断定するのではなく、相談時に専門家へ示す情報のそろえ方を案件別に説明します。

相続直後で売却方針が決まっていない場合

最初に被相続人の居住状況、家屋の建築時期、区分所有建物かどうか、相続人と取得財産を確認します。売却や解体を急ぐ前に、登記事項証明書、固定資産税関係書類、住民票関係資料など、家屋と居住の経緯を確認できる資料の所在を整理します。

家財整理や換気のために出入りする場合は、いつ誰が何をしたかを記録します。賃貸、事業利用、第三者の居住など、相続後の利用状況が要件確認へ影響するため、空き家だったという印象だけで説明しないことが大切です。

売主が解体して更地で売る場合

売買契約前に解体するなら、取壊し完了日、滅失登記、売買契約日、引渡日を同じ工程表へ入れます。解体見積りには母屋だけでなく、増築部や家屋に該当し得る部分が残らないかを確認します。

着工日や請求書の日付ではなく、対象家屋の全部取壊しを示せる資料を残してください。解体前・工事中・完了後の写真、請負契約書、領収書、閉鎖事項証明書等について、市区町村の確認書窓口が求める資料を着工前に確認します。

家屋付きで売り、買主が解体する場合

売買契約には、買主が対象家屋を全部取り壊す義務、完了期限、売主への完了資料の提供、遅延時の連絡を具体的に記載します。単に「解体予定」と書くだけでは、工事範囲や証明資料が不明確です。

売主は買主の工事を直接管理できないため、仲介会社を含む連絡経路を契約前に決めます。年末の売買では期限までの期間が短くなることがあるため、石綿事前調査、届出、近隣案内、施工会社の手配を含めて実行可能性を確認してください。

耐震改修と解体を比較する場合

家屋を残して耐震基準へ適合させる案と、取り壊して敷地として売る案では、必要な専門家、証明書、費用、工程が異なります。売却価格だけでなく、期限までに証明を取得できるか、買主の協力が必要かを比較します。

解体会社は工事範囲と日程を説明できますが、どちらのルートで特例要件を満たすかを保証する立場ではありません。税理士、税務署、市区町村、建築士、仲介会社へ質問を分けます。

税務署・市区町村へ持参する相談シート

窓口へ「使えますか」とだけ尋ねると、前提不足で一般的な回答になりやすくなります。次の情報を一枚にまとめると、取壊しと売却の順番を具体的に相談できます。

家屋と相続の基本情報

家屋所在地、地番、建築年月日、構造、区分所有の有無、被相続人の入居・退去状況、死亡日、相続人、誰が家屋と敷地を取得したかを記載します。老人ホーム等への入所があった場合は、入所時期と家屋の利用状況も分けて記録します。

相続人が複数いる場合は、誰が何を取得し、誰が売主になるかを登記と遺産分割資料で確認します。控除額や適用関係は人数だけで判断せず、取得財産と譲渡内容を専門家へ示します。

利用状況を日付入りで並べる

相続後に居住者がいたか、賃貸したか、事業や倉庫として使ったか、駐車場や資材置場として利用したかを記録します。家財整理、換気、修繕、売却準備のための立入りも、目的と期間を説明できるようにします。

「誰も住んでいない」と「要件上使用されていない」は同じ説明ではありません。利用行為の内容を隠さず、どの資料で確認するかを税務署や税理士へ相談してください。

売買と解体の予定日を二案で示す

売主解体案と買主解体案の両方について、売買契約日、引渡日、解体着工日、全部取壊し完了日、滅失登記、確認書申請、確定申告を並べます。未定の日は空欄にせず、「最短」「通常」「遅延時」の見込みを記載します。

相談時点で日付が確定していなくても、どの期限から逆算すべきかを確認できます。税務上の譲渡時期の扱いは契約内容によって判断が必要なため、自己判断で日付を入れ替えないでください。

確認したい質問を担当別に分ける

税務署・税理士には適用要件、譲渡時期、他の特例との関係を、市区町村には確認書の様式、添付資料、受付期間を尋ねます。仲介会社には売買契約と買主協力、解体会社には工事範囲、完了予定、写真や証明資料を確認します。

一つの窓口の回答を別の担当分野の保証として扱わず、回答日、担当部署、質問内容、回答、次の確認先を記録します。制度改正や個別事情があるため、売買契約と工事契約の直前にも確認を更新します。

取壊し前後の証拠資料を管理する方法

必要書類を申告直前に集めようとすると、写真や工事資料が不足することがあります。解体を発注する前に案件番号を決め、相続・売買・工事・行政確認の資料を同じフォルダで管理します。

解体前に保存する資料

建物の全景、玄関、住居部分、増築部、附属建物、敷地との位置関係を撮影します。撮影日と対象が分かる一覧を作り、どの建物を取り壊す契約なのかを見積書・図面と照合します。

写真は見栄えではなく、対象家屋と工事範囲を後から説明できることを優先します。未登記部分や附属建物がある場合は、市区町村と法務局へ必要な確認を行い、工事会社だけで判断しないでください。

工事中に残す記録

着工、家屋の解体、基礎撤去、完了の段階が分かる写真を残します。追加工事が発生した場合は、発見位置、対象、数量、承認日、費用を記録し、当初契約との関係を整理します。

写真の撮影者と保存先を事前に決め、スマートフォン一台だけに保管しないようにします。買主解体の場合は、売主へ渡す資料の形式と期限を売買契約で決めます。

解体後に取得・確認する資料

工事完了報告、請求書・領収書、取壊し証明に使う資料、滅失登記後の証明書類をそろえます。記載された所在地、家屋番号、取壊し日が対象家屋と一致するかを確認します。

市区町村の確認書は特例適用そのものを確定する書類ではないため、取得後も確定申告資料全体を税務署・税理士へ確認してください。確認書申請の控えや追加資料の提出履歴も保存します。

期限や工事が予定どおり進まない場合

工事の遅れが見えたら、期限直前まで待たず、事実を整理して各担当へ連絡します。税務要件を満たすために安全や法令上必要な工程を省略してはいけません。

解体会社の着工が遅れる場合

遅延理由、再着工可能日、完了見込み、届出や近隣調整への影響を書面で確認します。別会社への切替えが現実的かも含め、契約解除、着手金、調査資料の引継ぎを確認します。

石綿調査や適正処理を省略して日程を縮める提案は選べません。工事の安全・適法性を保ったまま期限に間に合うかを判断し、難しい場合は税務上の選択肢を専門家へ相談します。

買主の取壊しが遅れる場合

売主は買主、仲介会社、施工会社へ、契約上の期限と必要資料を同時に確認します。買主から口頭で「間に合う」と聞くだけでなく、調査、届出、着工、完了の各予定日を共有してもらいます。

契約条項に定めた通知や協議の手順に従い、税理士または弁護士へ影響を相談します。売主が勝手に買主の工事へ介入せず、契約関係と役割を守って対応してください。

必要書類が申告までにそろわない場合

不足している資料、申請済みか、発行見込み、代替資料の有無を一覧にします。市区町村、法務局、税務署へそれぞれ必要な手続を確認し、同じ問い合わせを複数窓口へ曖昧に繰り返さないようにします。

申告期限や手続上の対応は個別判断になるため、自己判断で提出を遅らせず、早めに税務署・税理士へ相談します。相談記録と提出資料の写しを残し、後から日付を再確認できる状態にします。

売買契約と解体契約の直前確認

相談時の予定から日付や工事範囲が変わると、以前の回答をそのまま使えない場合があります。契約書へ署名する前に、最新の日程表と資料を税務署・税理士、市区町村、仲介会社、解体会社へ必要な範囲で再共有します。

変更点だけでなく全体の時系列を再確認する

売買日や解体完了日が一日変わったという伝え方ではなく、相続から申告までの全日付を更新して示します。売主解体から買主解体へ変わった、取得者や売主が変わった、家屋の一部を残すことになったなど、適用ルートに関わる変更は特に注意します。

最終版には作成日と版番号を付け、古い工程表を誤って使わないようにします。契約後に変更が生じた場合も、誰へ連絡し、どの書類を修正し、確認書申請へ何が影響するかを同じ表で管理してください。

契約当日は、税務相談の回答が前提条件付きだった場合に、その条件が契約書と工事工程へ反映されているかを読み直します。分からない点を残したまま署名せず、回答を得るまでの連絡方法と期限を担当者間で共有してください。

よくある質問

Q
空き家を取り壊せば3,000万円控除を受けられますか?
A

自動的には受けられません。ほかの家屋・利用・期限・価格等の要件もすべて確認します。
Q
買主が解体しても対象になりますか?
A

一定要件で対象になり得ます。2024年以後は譲渡後、原則翌年2月15日までに全部取り壊すルートがあります。
Q
相続人が3人なら控除はいくらですか?
A

条件により各人2,000万円です。2024年以後の譲渡で対象家屋と敷地を取得した相続人が3人以上なら各人2,000万円上限です。
Q
確認書はどこでもらえますか?
A

市区町村です。家屋所在地の市区町村へ申請します。税務署の適用判断を保証する書類ではありません。
Q
解体会社に特例が使えるか確認できますか?
A

役割を分けてください。解体会社には工事日程・範囲・完了資料を、税務判断は税務署・税理士へ確認します。

まとめ

空き家の3,000万円控除は、取り壊しだけでなく、対象家屋、相続後の利用、譲渡日、工事完了日、取得者数、確認書を一つの時系列で確認する必要があります。 解体契約の前に税務署・税理士へ適用ルートを確認し、解体会社とは工事日程・対象家屋・完了資料を具体化してください。

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