相続した実家や使っていない家を解体したくても、見積もりが100万円を超えると、すぐに現金を用意できないことは珍しくありません。けれども、お金がないからといって、解体だけを先に契約する必要はありません。補助金、ローン、古家付きでの売却、更地にしてからの売却、当面の管理には、それぞれ必要なお金・時期・失う選択肢が違います。

まず、倒壊や飛散のおそれ、自治体からの通知など、待つことで危険が増す状態かを確認します。緊急ではないなら、所有関係、補助金の申請時期、売却の見込み、解体費の支払日を同じ表に並べてから決めましょう。この記事は、空き家解体のお金がない時に、次の一手を選ぶための確認順を解説します。

先に知っておきたい結論

1緊急度を確認する倒壊や行政対応の可能性がある場合は、資金方法より先に安全確保の期限を整理します。
2相続人・共有者と相談する解体や売却の判断を進める前に、所有関係と費用分担について合意できるか確認します。
3補助金の申請条件を確認する多くの制度は契約前の申請が必要です。対象条件と受付時期を自治体へ確認します。
4ローンを無理なく利用できるか確認する補助金を差し引いた残額と返済額を確認し、借入だけで解決しようとしないことが大切です。
5古家付き売却と更地売却を比較する手元に残る金額と売却時期を比較し、解体前に売却の選択肢を失わないようにします。

Contents
  1. 空き家解体のお金がない時に、最初に決めるべきこと
    1. 「今すぐ危険を止める家」か「比較する時間がある家」かを分ける
    2. 手元の現金だけで「払える・払えない」を決めない
    3. 所有者、相続人、共有者を先に確認する
  2. 補助金・ローン・売却・維持管理を同じ条件で比較する
  3. 補助金は「対象か」より「いつ申請し、いつ入金されるか」を確認する
    1. 補助金・助成金は自治体ごとの制度で、全員が使えるものではない
    2. 契約・着工より前に、交付決定の順番を確認する
    3. 補助金の入金前に必要な立替額を出す
  4. ローンは「借りられるか」だけでなく、売却しない理由と返済を確認する
    1. 解体を資金使途に含む商品を、公式条件で確認する
    2. 借入額は、補助金・売却代金を引く前後で二通り作る
    3. 融資実行日と解体代金の支払日を同じ表に置く
  5. 解体せずに売る・解体してから売るを、手取りと時期で比べる
    1. 現況売却は、先に解体費を用意しない選択肢になる
    2. 更地売却は、解体費を回収できるとは限らない
    3. 相続した空き家を売る時は、解体・売却の順番が税金に影響することがある
  6. 「放置」「相続放棄」「国庫帰属」は、資金不足の近道ではない
    1. 当面の管理は、何もしない放置とは違う
    2. 相続放棄は、相続後に建物だけを手放す方法ではない
    3. 相続土地国庫帰属制度は、建物が残る空き家の即時解決策ではない
  7. 費用を減らす前に、見積もりの範囲をそろえる
    1. 安い見積もりではなく、最後に払う総額を比べる
    2. 自分で片付ける前に、分別・安全・補助対象を確認する
  8. 空き家解体のお金がない時に進める30日の確認手順
  9. 空き家解体のお金がない時によくある質問
    1. 補助金が出れば、解体費は払わなくてよいですか
    2. ローンを組んで解体してから売るべきですか
    3. 固定資産税が上がるから、急いで壊した方がよいですか
    4. 売れない空き家なら、国へ引き取ってもらえますか
  10. まとめ|お金がない時ほど、解体の前に選択肢を並べる

空き家解体のお金がない時に、最初に決めるべきこと

「今すぐ危険を止める家」か「比較する時間がある家」かを分ける

雨漏り、外壁や瓦の落下、塀の傾き、火災・不法侵入の心配、近隣からの具体的な苦情、自治体からの連絡がある場合は、資金計画と並行して安全対策を急ぎます。国土交通省は、適切に管理されていない空き家を管理不全空家等、倒壊など周囲へ著しい悪影響を及ぼすおそれのある空き家を特定空家等として、市区町村が指導・勧告等の対象にし得ると案内しています。

ただし、自治体から連絡が来たからといって、常に「明日までに全棟解体」という意味ではありません。何が問題とされているのか、応急措置で足りるのか、期限と必要書類は何かを担当窓口へ確認します。危険がある時は解体費の比較を後回しにせず、まず人や道路へ被害が及ばない状態にすることを優先してください。

一方で、建物が直ちに危険な状態ではなく、売却や活用の余地を調べる時間があるなら、解体契約を急がない方が選択肢を残せます。解体後の土地は建物を戻せないため、古家付きで売る、買主側に解体を任せる、建物を改修して使う、といった道を閉じる前に比較します。

手元の現金だけで「払える・払えない」を決めない

資金計画では、預貯金だけを見ると判断を誤りやすくなります。解体費のほかに、残置物の片付け、石綿の事前調査・対応、庭木や塀などの付帯工事、登記、固定資産税、売却時の仲介手数料・測量・境界確認などが関わる場合があります。見積額が100万円でも、補助金が決まる時期、売却代金を受け取る時期、ローンの実行日が異なれば、必要な立替額は変わります。

「総額」と「契約時・着工時・完了時に必要な現金」を分けて書き出すことが、資金不足を解く第一歩です。工事会社には、支払回数と支払日、追加費用が出る条件、見積書の有効期限を確認します。不動産会社には、古家付き・更地の二通りで、売却までの期間と費用を差し引いた手取りを聞きます。

所有者、相続人、共有者を先に確認する

空き家の名義が亡くなった親のまま、兄弟姉妹の共有、相続手続中という場合、資金があっても契約や売却を進められないことがあります。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の相続登記の申請義務もあるため、登記簿、遺言、遺産分割の状況、相続人間の連絡先を早めに整理します。

共有者がいる建物について、誰か一人が「自分が払うから壊す」と決めてよいかは、権利関係・契約内容によります。売却代金や解体費の負担で後から争いにならないよう、見積書、補助金申請、売却査定を共有し、誰が何を決めるかを記録に残します。相続や共有が未整理なら、最安の工事会社を探す前に、署名・同意が必要な人を確定させましょう。

補助金・ローン・売却・維持管理を同じ条件で比較する

どの方法にも「向いている人」と「先に確認する条件」があります。次の表は、工事費の安さだけではなく、必要な現金と進める順番を比べるためのものです。補助金額や融資の可否は地域・年度・審査で変わるため、ここでは固定額を置きません。

選択肢 向いている状況 先に必要なお金・時期 最初の確認先
補助金を使って解体 自治体の要件に合い、着工を待てる 対象外費用や立替分が残ることがある。交付決定前の契約・着工が不可の場合がある 物件所在地の空き家・建築・防災担当窓口
ローンで解体 売却せず除却する理由があり、返済原資と支払日を説明できる 審査、契約、融資実行までの期間。手数料・利息も含める 普段利用する金融機関、物件所在地で扱う金融機関
古家付きで売却 買主が利用・改修・解体を判断でき、先に解体費を出したくない 売却準備・残置物整理・境界確認の費用。売却完了までは管理が続く 地域の不動産会社、必要に応じ司法書士
解体して更地で売却 土地の利用が明確で、解体後の売却性が高いと見込める 解体費を売却前に用意する。売却までの固定資産税・維持費も見る 不動産会社と解体会社に同じ条件を提示
当面管理して比較 危険が低く、相続・売却・補助金の条件が未確定 点検、草木、施錠、保険などの維持費。放置ではない 自治体の空き家相談窓口、家族・共有者

この表で大事なのは、どれが「得か」を先に決めないことです。例えば補助金が見込めても入金が完了後なら、契約金・着手金を用意できるかが別問題になります。古家付き売却なら解体費は先に出さずに済む可能性がありますが、買主が見つかるまでの管理、価格調整、契約不適合責任の説明などを不動産会社へ確認する必要があります。

補助金は「対象か」より「いつ申請し、いつ入金されるか」を確認する

補助金・助成金は自治体ごとの制度で、全員が使えるものではない

空き家の除却を支援する制度は、国がすべての所有者へ同じ額を払う仕組みではなく、市区町村が年度予算と要綱に基づいて実施することが多いものです。老朽化の程度、危険度、対象地区、所有者の税の状況、相続人・共有者の同意、登録業者の利用などが条件になる場合があります。「空き家だから補助が出る」とは考えず、住所と建物の状態を伝えて対象判定の手順を聞いてください。

自治体サイトに「最大○万円」と書かれていても、工事費すべて、家財処分、庭木、塀、登記費用までが対象とは限りません。補助対象の工事費、補助率・上限、対象外費用、予算残、申請に必要な写真・見積書・納税証明を一覧にします。名古屋市や岐阜県内の制度を調べる場合は、地域別の記事へ進む前に、現在の年度・物件所在地・契約前条件を公式窓口で確認してください。

契約・着工より前に、交付決定の順番を確認する

補助制度では、申請、審査、交付決定、契約・着工、実績報告、補助金請求、入金という順を求めることがあります。見積もり取得は申請準備でも、工事契約や着工は対象外の原因になり得ます。工事が危険で急ぐ場合も、自治体に現状を伝え、緊急対応と補助制度の手続を分けて相談します。

工事会社へ「補助金を使いたい」と最初に伝え、見積書の宛名・工事内容・写真・契約日を自治体の指定形式に合わせられるか確認しましょう。後から見積書を作り直せない、工期が申請期限を越える、実績報告の写真が足りないといった行き違いを減らせます。

住宅所有者が専門家へ補助金・ローン・売却の選択肢を相談するイメージ
補助金・ローン・売却は、条件と時期を専門家へ相談しながら整理します。

補助金の入金前に必要な立替額を出す

補助金は採択・交付決定があっても、工事完了と実績報告の後に支払われることがあります。その場合は、補助金の予定額を「すぐ使える現金」として扱えません。工事見積額から補助金の上限を引くだけではなく、契約金、着手金、中間金、完了金をいつ払うか、補助金がいつ振り込まれるかをカレンダーへ置きます。

立替が難しい時は、金融機関に補助金を見込んだ借入を扱えるか、解体会社に支払条件を相談できるかを確認します。ただし、補助金の交付決定前の金額や受給を前提に契約を急ぐのは危険です。確定していない補助金は、資金計画では「見込み」と明記し、自己負担できる額と分けて考えてください。

ローンは「借りられるか」だけでなく、売却しない理由と返済を確認する

解体を資金使途に含む商品を、公式条件で確認する

銀行、信用金庫、JAなどには、空き家解体、リフォーム、住宅関連費用を使途に含める商品があります。しかし、商品名に「空き家」「リフォーム」とあっても、売却目的は対象外、営業地域内に限る、所有者本人に限る、工事完了後に融資実行するといった条件があり得ます。無担保商品でも、年齢、収入、既存借入、信用情報、所有関係、見積書などを審査します。

「ローンで払える」と工事契約へ進む前に、解体が資金使途として明記されているか、いつ支払えるかを金融機関へ確認してください。ローンの種類、固定・変動、金利・保証料・手数料、借入額、返済期間を比較する詳細は、解体工事ローンの種類と借り方で確認できます。

借入額は、補助金・売却代金を引く前後で二通り作る

借入希望額を決める時は、見積総額をそのまま借りる案と、補助金・自己資金を差し引いた残額だけを借りる案を並べます。補助金は入金が後になる可能性、売却代金は買主との契約・引渡し後になる可能性があるため、どちらもまだ受け取っていないお金です。返済途中に売却代金で繰上返済する予定があるなら、繰上返済手数料や最低返済額も確認します。

売却後に返済するつもりなら、売却価格が想定より下がった時、売却まで時間が掛かった時でも返済できるかを家計で確認します。相続人が複数いる場合は、誰が借り、誰が返済し、売却代金をどう精算するかも先に合意が必要です。「売れたら返す」は返済計画ではなく、売れない場合でも続けられる月額を決めて初めて資金計画になります。

融資実行日と解体代金の支払日を同じ表に置く

解体代金は契約時、着工前、工事中、完了後など複数回に分けることがあります。ローンは審査に通っても、その日に工事会社へ振り込めるとは限りません。見積書、請負契約書、本人確認・収入資料、登記情報、補助金の交付決定通知など、金融機関が求める書類も確認します。

特に建て替えと同時に進める場合は、住宅ローン、つなぎ融資、解体費の支払日が複雑になります。解体会社と金融機関のどちらにも「いつ、誰へ、いくら支払うか」を文書で見せ、口頭の「大丈夫」で進めないようにします。金利の低さより、契約金から完了金まで資金が途切れないことを優先して比べましょう。

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解体せずに売る・解体してから売るを、手取りと時期で比べる

現況売却は、先に解体費を用意しない選択肢になる

建物が古くても、買主が自分で改修・建て替え・解体を判断できる地域なら、古家付きのまま売却できることがあります。この方法は、売主が解体費を先に支払わずに済む可能性がある一方、建物の状態、残置物、境界、雨漏り・設備不良などを正確に伝える必要があります。

「古いから売れない」と決めず、不動産会社へ古家付きの販売想定、想定販売期間、買主が解体を前提にする場合の価格、売却前に必要な片付け・測量を聞きます。解体会社には、売却前提で残すべきもの、撤去が必要な危険箇所、見積もりの有効期限を確認します。現況売却は解体費がゼロになる選択ではなく、解体費の負担を誰がいつ負うかを売買条件で調整する選択です。

更地売却は、解体費を回収できるとは限らない

更地にすると、買主が建物解体を手配する手間が減り、土地の形や利用を見せやすくなる場合があります。しかし、解体費を上乗せした価格で必ず売れる保証はありません。解体後に地中埋設物、境界問題、接道条件、土壌・擁壁などが見つかれば、追加の調整が必要になることもあります。

比較する時は、売出価格だけでなく、解体費、残置物、仲介手数料、測量・登記、解体から売却完了までの固定資産税・管理費を引いた手取りを並べます。更地の査定額が高いかではなく、解体費を先に払っても、売却までの時間と手取りを受け入れられるかで判断してください。

担当者と住宅所有者が空き家の状態と売却可能性を現地で確認するイメージ
空き家の状態を現地で確認し、解体前に売却可能性も比較します。

相続した空き家を売る時は、解体・売却の順番が税金に影響することがある

相続した空き家の売却には、一定の要件を満たす場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。国税庁の案内では、対象期間は令和9年12月31日までで、相続人が3人以上の場合の控除額など例外も示されています。家屋の築年、相続開始時の利用状況、耐震・解体の時期、売却日など要件が細かいため、「更地にして売れば必ず使える」とは言えません。

不動産会社へ査定を頼む時点で、相続した日、被相続人の居住状況、相続人の人数、家屋を解体する予定を伝えます。税理士または税務署には、売買契約前に特例の可否と必要書類を確認します。税の特例を使うためだけに急いで解体せず、売却日・解体日・必要書類を同時に確認してから契約しましょう。

「放置」「相続放棄」「国庫帰属」は、資金不足の近道ではない

当面の管理は、何もしない放置とは違う

解体も売却もすぐに決められないなら、当面の管理を選ぶことがあります。この場合は、施錠、定期巡回、庭木・雑草、雨漏り、外壁・屋根、ポスト、近隣からの連絡先を決めます。管理費は掛かりますが、倒壊・飛散・不法侵入を防ぎ、売却・補助金・相続の判断をする時間を確保するための費用です。

管理が不十分で、市区町村から管理不全空家等または特定空家等として勧告を受けると、住宅用地に対する固定資産税等の軽減措置が受けられなくなる仕組みがあります。解体を先延ばしにするなら、点検日と担当者を決め、自治体からの通知を見落とさない管理へ切り替えてください。

相続放棄は、相続後に建物だけを手放す方法ではない

相続放棄は、相続する前後の期限・手続が関係する法律上の選択です。すでに相続財産を処分している場合、相続人として行動している場合、他の財産との関係などで判断が変わります。「解体費がないから、家だけ相続放棄すればよい」と自己判断することはできません。家庭裁判所、弁護士、司法書士などへ状況を示して相談します。

相続放棄を検討する場合でも、近隣の安全、現に管理している人の対応、相続人間の連絡を放置してよいわけではありません。家の写真、登記、固定資産税の通知、相続関係を持参し、期限がある行為かどうかを先に確認します。相続放棄を資金調達の代わりに扱わず、相続全体の負債・財産を含めた法律相談として扱いましょう。

相続土地国庫帰属制度は、建物が残る空き家の即時解決策ではない

法務省の相続土地国庫帰属制度は、相続や遺贈で土地を取得した人などが、一定要件のもと国庫帰属の承認を申請できる制度です。しかし建物がある土地は申請できないケースとして明記され、承認後には負担金も必要です。境界が明らかでない土地、担保権がある土地、管理・処分に過大な費用や労力が必要な土地も対象外になり得ます。

つまり、解体費がない建物付き空き家をそのまま国へ渡す制度ではありません。検討するなら、解体、工作物、境界、共有者、負担金までを法務局へ確認します。「売れないから国庫帰属」と順番を決めず、売却・活用・解体・管理の選択肢を比較した後に、要件を満たす土地か相談してください。

費用を減らす前に、見積もりの範囲をそろえる

安い見積もりではなく、最後に払う総額を比べる

お金がない時ほど、最初に見えた総額が低い見積もりを選びたくなります。しかし、建物本体だけ、残置物は別、基礎は残す、アスベスト調査・処分は別、庭木・塀・浄化槽は別など、範囲が違えば金額は比較できません。相見積もりを取る場合も、同じ現地写真・同じ撤去範囲・同じ整地状態を各社へ伝えます。

比較するのは「坪単価」ではなく、完了時に土地をどの状態で引き渡してもらい、何が追加になる可能性があるかです。見積書には、養生、重機・車両、基礎、残置物、運搬・処分、整地、付帯工事、石綿の調査・対応、追加になる条件を分けて書いてもらいます。

自分で片付ける前に、分別・安全・補助対象を確認する

家財を自分で減らせば費用を抑えられる場合がありますが、無理な搬出、危険な屋根裏・物置作業、法令に沿わない処分は避けます。家電、消火器、灯油、農薬、塗料、ガスボンベ、仏壇、貴重品などは処分方法が違うことがあります。補助金の対象費用や実績報告で、残置物がどのように扱われるかも自治体へ確認します。

相続した家では、通帳、権利証、保険証券、遺言、写真、貴金属が残っていることもあります。片付ける前に家族と残す物を決め、写真を撮り、必要なら専門家へ相談します。片付けを急いで費用を減らすより、残す物・危険物・工事対象を分けることが、追加費用と家族間の行き違いを防ぎます。

空き家解体のお金がない時に進める30日の確認手順

次の流れは、危険が切迫していない場合の基本です。自治体の期限や売買の期限がある時は、それを優先して順番を調整してください。

1通知・登記・固定資産税を集める自治体からの文書、登記簿、固定資産税の通知、相続関係、火災保険の有無を1か所に集めます。
2危険箇所を写真で記録する外壁、屋根、塀、庭木、道路側、雨漏りを撮影し、危険があれば自治体と専門家へ先に相談します。
3共有者・相続人へ目的を共有する解体、売却、管理のどれを比較するか、誰が連絡窓口になるかを確認します。
4自治体へ補助金の条件を聞く住所、着工前条件、対象外費用、申請期限、予算、入金時期、必要な同意を聞きます。
5解体範囲をそろえて見積もりを取る残置物・基礎・整地・外構・追加条件を同じ前提で確認し、支払日も書き出します。
6古家付き・更地の手取りを聞く不動産会社へ二通りの売却期間・費用・手取りを依頼し、売却前の解体が必要かを比べます。
7不足分だけ資金手段を検討する補助金・自己資金・売却予定額を分け、残額と支払日に合うローンを金融機関へ相談します。
8契約前に全員で日付を確認する交付決定、融資実行、解体契約、着工、売買契約の順序が矛盾していないか確認します。

この順番で資料をそろえると、自治体、金融機関、不動産会社、解体会社に同じ状況を説明できます。相談先ごとに話が食い違う時は、その場で契約を決めず、誰の回答を待つのか、どの書類が不足しているのかをメモします。お金がない時の最短ルートは、急いで一社と契約することではなく、選択肢を失う日付を先に押さえることです。

空き家解体のお金がない時によくある質問

補助金が出れば、解体費は払わなくてよいですか

補助金は工事費全額を補うとは限らず、対象外費用や立替が残ることがあります。補助率・上限だけでなく、対象工事、着工前の手続、交付決定、実績報告、入金時期を自治体へ確認してください。補助金の見込み額ではなく、補助金が入る前に払える額で契約可否を判断しましょう。

ローンを組んで解体してから売るべきですか

更地の方が売りやすい地域もありますが、解体費を上乗せして回収できるとは限りません。古家付き・更地の二通りで、売却期間、価格、費用を引いた手取りを比べ、売れない期間も返済できるか確認します。売却代金を前提に借りる時は、売れない場合の月々の返済まで決めてから申し込みます。

固定資産税が上がるから、急いで壊した方がよいですか

建物を解体すると、住宅用地特例の適用状況が変わり、土地の固定資産税等が増える場合があります。一方、管理不全空家等・特定空家等として勧告を受けた敷地も、住宅用地特例の対象外となる仕組みがあります。税額は土地・自治体・1月1日時点の状況で異なるため、固定資産税課へ具体的な土地で確認してください。「更地にすると必ず6倍」という数字だけで、解体日を決めないことが大切です。

売れない空き家なら、国へ引き取ってもらえますか

相続土地国庫帰属制度は一定要件のある制度で、建物がある土地は申請できないケースです。承認後には負担金が必要で、境界や権利関係の条件もあります。まずは古家付き売却、解体後売却、管理、自治体相談を比較し、制度を検討する場合は法務局に書類を示して相談してください。建物が残る空き家を、解体費なしでそのまま国へ渡せる制度ではありません。

まとめ|お金がない時ほど、解体の前に選択肢を並べる

空き家解体のお金がない時は、解体をあきらめるか、すぐ借りるかの二択ではありません。まず危険・行政対応の緊急度を確認し、相続人・共有者、補助金の申請順、解体代金の支払日、古家付き・更地の売却見込みを整理します。補助金は着工前条件と入金時期、ローンは資金使途と返済、売却は価格ではなく費用を引いた手取りで比べます。

解体費の不足を埋める前に、「なぜ今解体するのか」「売却前に解体が必要か」「いつ現金が必要か」を一枚にまとめてください。建物との最後のお別れを急いで決めず、次の土地利用や家族の負担まで見通した順番で進めることが、想いを未来につなげる選択になります。

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参考情報

※アイキャッチ・本文画像は生成イメージであり、ミライズの実際の施工・調査写真ではありません。