解体工事の費用・相場

家を解体して更地にする費用の相場と注意点

「家を解体して更地にしたい」と考えたとき、真っ先に気になるのが費用の総額ではないでしょうか。

解体費用は構造や坪数によって大きく異なるうえ、解体後は固定資産税が最大6倍に跳ね上がるという落とし穴も存在します。

さらに「更地にすべきか、古家付きのまま売却すべきか」という判断を誤ると、数十万円単位で損をするケースもあります。

この記事では、更地化にかかる費用の相場・内訳・補助金・固定資産税への影響・解体すべきかの判断基準まで、名古屋市の実績データを交えながら網羅的に解説します。

家を解体して更地にする費用の相場

家を解体して更地にする費用は、建物の構造・広さ・立地条件によって大きく変わります。

目安として、木造30坪なら90万〜150万円、木造50坪なら160万〜240万円が一般的な相場です。

まずは構造別の坪単価と総額の目安を把握したうえで、自分の物件に近い数字を確認してみましょう。

構造別の坪単価と総額の目安

解体費用の基本となるのは「坪単価」です。

坪単価とは、1坪(約3.3㎡)あたりの解体費用のことで、構造が重くなるほど高くなります。

下の表に、木造・鉄骨造・RC造(鉄筋コンクリート造)それぞれの坪単価と、代表的な坪数での総額目安をまとめました。

構造 坪単価の目安 30坪の総額 50坪の総額 70坪の総額
木造 30,000〜44,000円 90万〜132万円 150万〜220万円 210万〜308万円
鉄骨造 34,000〜60,000円 102万〜180万円 170万〜300万円 238万〜420万円
RC造 45,000〜80,000円 135万〜240万円 225万〜400万円 315万〜560万円

木造は3構造のなかで最も解体しやすく、費用を抑えやすい構造です。

鉄骨造は重量鉄骨か軽量鉄骨かによっても坪単価が変わり、軽量鉄骨では34,000円前後、重量鉄骨では50,000円以上になることもあります。

RC造は圧砕機(クラッシャー)などの特殊重機が必要になるため、木造の約1.5〜2倍の費用がかかります。

自分の建物の構造は、登記簿謄本や建築確認申請書に記載されているため、事前に確認しておくとスムーズです。

付帯工事費・整地費用の目安

建物本体の解体費用に加えて、ブロック塀・カーポート・庭木・浄化槽などの撤去にかかる「付帯工事費」と、解体後の地面をならす「整地費用」も必要になります。

付帯工事費は物件によって大きく異なりますが、目安は以下のとおりです。

付帯工事の種類 費用の目安
ブロック塀(1m当たり) 5,000〜15,000円
カーポート(1台分) 3万〜7万円
庭木の伐採・抜根(1本) 3万〜10万円
物置(1棟) 2万〜5万円
浄化槽(5人槽) 15万〜25万円
整地費用(30坪) 3万〜10万円

付帯物が多い物件では、本体工事費と同等以上の付帯工事費が発生することもあります。

整地費用は更地を平らにならす費用で、売却や駐車場活用を予定している場合は砕石敷きや転圧をオプションで追加するとよいでしょう。

見積もりを取る際は、本体費用だけでなく付帯工事費・整地費用を含めた「総額」で比較することが重要です。

名古屋市での更地化費用の実績データ

名古屋市内の解体工事実績によると、木造住宅の平均的な解体費用は坪単価約30,000〜35,000円前後で推移しています。

付帯工事費を含めた更地化の総額は、30坪の木造住宅で130万〜170万円、50坪では190万〜260万円が実勢の目安です。

名古屋市内でも、千種区・名東区・緑区などの住宅密集地では前面道路が狭く重機の搬入コストが上乗せされるケースがあります。

名古屋市の老朽木造住宅除却助成(上限40万円)や危険空家除却費補助金(上限80万円)を活用すると、自己負担をさらに抑えることができます。

補助金については後の章で詳しく解説しますが、まず複数の業者に見積もりを依頼して実勢価格を把握することが第一歩です。

更地化にかかる費用の内訳

更地化の総費用は、大きく5つの項目に分けられます。

各項目の内訳を理解しておくことで、見積書のチェックがしやすくなり、不要な追加費用を防ぐことができます。

以下の表に、木造30坪の場合を例にした各項目の目安をまとめました。

費用項目 目安額(木造30坪) 全体に占める割合
建物本体の解体費用 60万〜90万円 約55〜65%
廃材処分費 15万〜25万円 約15〜20%
仮設工事費 5万〜10万円 約5〜8%
付帯工事費 5万〜30万円以上 付帯物による
整地費用 3万〜8万円 約3〜5%

建物本体の解体費用

建物本体の解体費用は、更地化にかかる総費用のうち55〜65%を占める最大の項目です。

重機のオペレーター人件費・解体日数・廃材の手作業分別など、実際の作業コストが積み上がって決まります。

木造30坪の建物であれば、解体期間は概ね5〜7日程度が目安で、費用は60万〜90万円になります。

老朽化が進んだ建物は倒壊リスクへの対策が必要なため作業難易度が上がり、費用が10〜20%増えることがあります。

また、建物の形状が複雑な場合や分別に手間がかかる素材が多い場合も、本体工事費に影響します。

現地調査を依頼して建物の状態を業者に見てもらうことで、より正確な費用の把握が可能になります。

廃材処分費

廃材処分費とは、解体後に出た廃材をマニフェスト(産業廃棄物管理票)に基づいて処理場に運搬・処分するための費用です。

木造30坪では15万〜25万円程度が目安で、廃材の種類・量・処理場までの距離によって変動します。

RC造は廃棄コンクリートが大量に発生するため、廃材処分費が木造の2〜3倍になるケースもあります。

見積書で廃材処分費が極端に安い場合、不法投棄が行われるリスクがあります。

信頼できる業者は、廃材処分費の内訳(品目別の重量・処分単価)を開示できます。

「廃材処分費一式:〇〇万円」のように内訳のない記載がある場合は、詳細の開示を求めましょう。

仮設工事費

仮設工事費とは、解体作業中に粉塵や騒音が近隣に広がるのを防ぐための養生シート・防塵ネット・足場の設置費用です。

木造30坪の建物では5万〜10万円程度が相場です。

近隣に建物が密接している都市部や、工事現場に隣接する建物がある場合は、防音パネルや二重養生の追加費用が発生することがあります。

仮設工事は安全確保と近隣トラブル防止のために欠かせない工程のため、極端に削減しようとするのは得策ではありません。

仮設工事を適切に行う業者ほど、近隣住民との関係を大切にする誠実な会社であることが多いです。

付帯工事費(ブロック塀・カーポート・庭木など)

付帯工事費は、建物本体以外の構造物を撤去するための費用です。

ブロック塀・カーポート・庭木・物置・浄化槽など、敷地内の付帯物の種類と数によって費用が大きく変わります。

古い一戸建て住宅では付帯物が多いケースが多く、付帯工事費だけで50万円を超えることも珍しくありません。

ブロック塀・フェンスの撤去費用

ブロック塀やフェンスの撤去費用は、延長1m当たり5,000〜15,000円程度が目安です。

高さ1.2mのブロック塀が20m続く場合、撤去費だけで10万〜30万円になる計算です。

1982年(昭和57年)以前に建てられた古いブロック塀は、建築基準法の改正前に施工されたため強度が不足していることがあります。

また、1975年以前に製造されたブロックにはアスベストが含まれている場合があり、発見された場合は別途除去費用が発生します。

解体業者に依頼する前に、ブロック塀の築年数を確認しておくとスムーズです。

庭木・カーポート・物置の撤去費用

庭木の伐採・抜根費用は、木の大きさや本数によって大きく変わり、高木1本あたり3万〜10万円程度が目安です。

根が深く張った庭木や、重機が届きにくい場所に生えている木は追加の手作業費がかかります。

カーポート(1台分)の撤去は3万〜7万円、物置(小型1棟)は2万〜5万円が一般的な費用感です。

カーポートや物置は自分でDIY撤去できる場合もあり、事前に撤去しておくと解体費用を抑えられます。

ただし、撤去した廃材は自治体のルールに従って処分する必要があるため、処分方法を事前に確認してください。

浄化槽・地中埋設物の撤去費用

公共下水道が整備されていない地域では、敷地内に浄化槽(合併処理浄化槽)が設置されていることがあります。

浄化槽の撤去費用は5人槽で15万〜25万円、7人槽で20万〜35万円程度が目安です。

また、古い建物では地中に配管・基礎杭・廃油タンク・井戸などが埋まっているケースがあります。

地中埋設物は事前調査では発見しにくく、解体作業中に発見された場合に追加費用が発生するため、「地中障害物が発見された場合の費用負担」について契約前に業者と確認しておくことが重要です。

特に築40年以上の物件では、地中に廃油タンクが埋まっているケースが少なくありません。

整地費用

整地費用は、解体後に土地を平らにならす費用で、更地として活用・売却するために欠かせない工程です。

整地の種類には「粗均し」(がれきを除去して平らにする基本整地)と「砕石敷き転圧」(砕石を敷いて踏み固める本格整地)があります。

木造30坪の標準的な粗均しでは3万〜8万円程度が目安で、砕石敷き転圧を加えると5万〜15万円になります。

駐車場として活用する場合や、すぐに売却したい場合は砕石敷き転圧まで行うと印象が良くなります。

逆に、すぐに建て替えを予定している場合は粗均しのみで十分なケースも多いです。

更地化の費用を安く抑える5つの方法

更地化の費用を少しでも抑えるためには、いくつかの工夫が有効です。

以下の5つの方法を実践するだけで、相場より10〜30%程度の節約ができるケースもあります。

複数業者に相見積もりを依頼する

更地化の費用を抑えるうえで最も効果的なのが、複数の解体業者に相見積もりを依頼することです。

同じ物件でも、業者によって見積もり金額が20〜30%異なることは珍しくありません。

最低でも3社以上から見積もりを取ることで、相場感がつかめるうえ、価格交渉の余地も生まれます。

見積もりは無料で依頼できる業者がほとんどなので、遠慮なく複数社に声をかけましょう。

比較する際は金額だけでなく、内訳の明細・マニフェストの提出有無・アスベスト調査の有無なども合わせて確認してください。

残置物を自分で処分しておく

解体前に残置物(家具・家電・衣類・書籍など)を自分で処分しておくことで、解体業者への処分費を大幅に節約できます。

不用品回収業者への依頼費用は、解体業者に処分してもらうよりも一般的に安くなります。

冷蔵庫・テレビ・洗濯機・エアコンなどの家電4品目は家電リサイクル法の対象で、メーカーや販売店経由での引き取りが必要です。

大型家具は自治体の粗大ごみ収集(予約制)を活用すると安く処分できます。

解体当日に残置物がゼロの状態にしておくと、解体業者が本体工事に集中できるため工期が短縮されることもあります。

閑散期(1〜3月・6〜8月)に依頼する

解体工事には繁忙期と閑散期があり、閑散期に依頼することで5〜10%程度の値引き交渉がしやすくなります。

繁忙期は3〜5月・9〜11月で、年度替わりや転居シーズンに合わせて解体依頼が集中します。

一方、閑散期の1〜3月(年度末の工事ラッシュ前)と6〜8月(梅雨・猛暑で屋外作業が減る時期)は業者の手が空きやすくなります。

ただし、1月1日時点の建物の有無が固定資産税に影響するため、年末の解体タイミングには注意が必要です(詳しくは後述)。

スケジュールに余裕がある場合は、閑散期を狙って依頼することを検討しましょう。

ハウスメーカーを通さず直接発注する

新築・建て替えを検討している場合、ハウスメーカーや工務店が解体工事を一括で請け負うプランを提案することがあります。

しかし、ハウスメーカー経由では中間マージンが10〜20%加算されるため、解体専門業者に直接発注した方が安くなるのが一般的です。

解体専門業者は解体工事に特化しているため、技術・経験・価格の面でも直接依頼する方が有利です。

新築の打ち合わせと並行して解体業者を別途探すのは手間がかかりますが、費用節約の効果は大きいです。

まずは解体専門業者に見積もりを依頼し、ハウスメーカーの提示価格と比較してみることをおすすめします。

名古屋市の補助金を活用する

名古屋市には、老朽化した建物や危険空家の解体を支援する補助金制度が2種類あります。

条件を満たせば最大80万円の補助金を受け取ることができ、自己負担を大幅に軽減できます。

補助金の詳細は次の章で詳しく解説しますが、申請には工事着工前の手続きが必要なため、解体業者を決める前に名古屋市の窓口へ相談することが重要です。

名古屋市の解体補助金(2026年版)

名古屋市には、解体工事の費用を助成する2つの補助金制度があります。

うまく活用すれば、更地化の自己負担額を最大80万円削減することが可能です。

補助金は先着順で予算に上限があるため、早めに申請の準備を始めることが大切です。

老朽木造住宅除却助成(上限40万円)

老朽木造住宅除却助成は、昭和56年(1981年)5月31日以前に着工された木造住宅を解体する場合に利用できる補助金です。

補助額は解体工事費の23%以内、上限40万円です。

対象となるのは、名古屋市内に存在し、一定の老朽度評点を満たした木造住宅です。

申請に必要な主な書類は、補助金交付申請書・建物の登記事項証明書・解体業者の見積書・老朽度判定調査書などです。

「昭和56年以前に建てられた木造住宅」は対象となる可能性が高いため、まずは名古屋市の担当窓口(住宅都市局住宅室住宅企画課)に問い合わせてみましょう。

危険空家除却費補助金(上限80万円)

危険空家除却費補助金は、名古屋市から「特定空家等」または「管理不全空家等」と認定された建物を解体する場合に利用できる補助金です。

補助額は解体工事費の50%以内、上限80万円で、老朽木造住宅除却助成の2倍の補助が受けられます。

認定を受けるには市の調査が必要ですが、長期間放置されている空家はすでに認定対象になっているケースがあります。

両制度の補助額の差は最大40万円になるため、認定状況の確認は必ず行ってください。

補助金シミュレーション比較表

木造50坪の住宅を解体し更地にする総費用を200万円と仮定した場合のシミュレーションです。

シミュレーション 解体費用総額 補助金額 自己負担額
補助金なし 200万円 0円 200万円
老朽木造住宅除却助成(上限40万円) 200万円 最大40万円 約160万円
危険空家除却費補助金(上限80万円) 200万円 最大80万円 約120万円

危険空家と認定された場合、老朽木造助成と比べてさらに40万円自己負担を抑えられます。

補助金の種類によって自己負担額が最大80万円変わるため、事前確認は欠かせません。

補助金申請の流れと注意点

補助金申請の流れはおおむね以下の順序になります。

  1. 名古屋市の担当窓口へ事前相談・補助金の対象確認
  2. 解体業者に見積もりを依頼し、見積書を取得する
  3. 補助金交付申請書類を市へ提出する
  4. 市の審査・交付決定通知を受け取る
  5. 解体工事を着工する(※交付決定前の着工は補助金対象外)
  6. 工事完了後、実績報告書・領収書を提出する
  7. 補助金の振り込みを受け取る

最も注意すべき点は「交付決定前に着工すると補助金が受け取れなくなる」ことです。

解体業者と契約した後でも、市の交付決定通知が届くまで工事を開始してはいけません。

また補助金は年度ごとに予算が設定されており、予算がなくなり次第受付終了となります。

解体を計画したら、業者探しと並行して市への相談を早めに行動に移してください。

解体後に固定資産税が最大6倍になる仕組み

建物を解体して更地にすると、固定資産税が最大6倍に増加します。

これは、建物が建っている土地に適用されている「住宅用地の特例」という軽減措置がなくなるためです。

更地化を検討するうえで最も見落としがちなコスト増要因のひとつですので、必ず理解しておきましょう。

住宅用地の特例とはなにか

住宅用地の特例とは、居住用の建物が建っている土地の固定資産税・都市計画税を大幅に軽減する制度です。

軽減の内容は以下の2段階に分かれています。

区分 対象面積 固定資産税の軽減率 都市計画税の軽減率
小規模住宅用地 200㎡以下の部分 課税標準額が1/6 課税標準額が1/3
一般住宅用地 200㎡超の部分 課税標準額が1/3 課税標準額が2/3

この軽減措置は「住宅が建っている土地」に適用されるため、更地になった途端に適用されなくなります。

一般的な戸建て住宅の敷地(200㎡以下)では固定資産税が1/6に抑えられているため、更地になると最大6倍に跳ね上がる計算です。

更地にすると税額はどう変わるか

固定資産税の税率は一般的に1.4%、都市計画税は0.3%です。

更地になると住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税評価額にそのまま税率が適用されます。

固定資産税・都市計画税の比較シミュレーション

名古屋市内の住宅地で、土地の固定資産税評価額が1,500万円・面積が150㎡(約45坪)の場合のシミュレーションです。

状態 固定資産税の課税標準額 固定資産税(年額) 都市計画税(年額) 合計(年額)
建物あり(小規模住宅用地) 250万円(1/6) 約35,000円 約7,500円 約42,500円
更地(特例なし) 1,500万円 約210,000円 約45,000円 約255,000円
差額 約175,000円増 約37,500円増 約212,500円増

この例では、更地にすることで年間約21万円の税負担増となります。

10年間更地で保持した場合、累計210万円以上の税負担増になる計算です。

解体費用の節約だけでなく、解体後の固定資産税増加分も含めたトータルコストで判断することが非常に重要です。

解体タイミングで1年分の税負担が変わる理由

固定資産税は毎年1月1日時点の土地・建物の状況に基づいて課税されます。

つまり、12月31日に建物を解体してしまうと、翌年1月1日時点はすでに更地となるため、その年1年間の固定資産税が更地の税額で課税されます。

一方、1月2日以降に解体すれば、その年の1月1日時点はまだ建物が建っているため、住宅用地の特例が1年間適用されます。

年末に解体を検討している場合は、12月末ではなく1月以降に着工することで1年分の税負担を節約できます。

前述のシミュレーション例では、12月末に解体するだけで約21万円余分に税金を払うことになります。

解体タイミングは費用の節約に直結するため、年末・年度末に計画している方は特に注意してください。

更地にすべきか?判断のポイントと比較

「解体して更地にすべきか、古家付きのまま売却すべきか」は、物件の状態・立地・活用方針によって答えが変わります。

どちらを選ぶかによって数十万〜数百万円の差が生まれることもあるため、慎重に判断することが重要です。

更地にしたほうがよいケース

以下のような場合は、解体して更地にするほうが有利なケースが多いです。

  • 建物の老朽化が激しく、買主が住宅ローンを組めない状態である(築年数が古く担保価値がない場合など)
  • 土地の需要が高いエリアで、更地にすることで買い手が増える見込みがある場合
  • 空き家を長期間放置しており、管理費・修繕費・固定資産税の負担が続いている場合
  • 名古屋市の補助金(最大80万円)が適用され、解体コストを大幅に抑えられる場合
  • 建て替えや新築を予定しており、更地の状態で施工業者に引き渡す必要がある場合

補助金を活用できる条件が揃っているなら、解体コストの実質負担を大幅に下げられるため、更地化が有利になります。

古家付きのまま売却したほうがよいケース

一方、以下のような場合は古家付きのまま売却するほうが得策です。

  • 解体費用(100万〜200万円以上)が土地の売却価格を圧迫してしまう場合
  • 買主が古家をリノベーションして使う需要が見込めるエリアの場合
  • 建物自体にまだ価値があり、不動産査定で一定の評価を受けられる場合
  • 再建築不可物件や接道不足の土地で、更地にすると利用価値が著しく低下する場合

古家付きのまま売却すれば解体費用が不要なうえ、住宅用地の特例による固定資産税軽減も継続して受けられます。

また、古家付き土地として購入した買主が自分で解体することを想定した「建物込みの価格設定」にできるため、売主の総取り額が大きくなるケースもあります。

古家付き土地 vs 更地渡しのメリット・デメリット比較

比較項目 古家付き土地で売却 更地渡しで売却
解体費用 売主負担なし 売主負担あり(100万〜300万円)
固定資産税 軽減継続(最大1/6) 更地税額(最大6倍)
売買価格 解体費分を差し引いた低め設定になることも 更地として高く評価されやすい
住宅ローン 買主が活用しやすい 土地のみローンは条件が限られる
売却スピード 買主が絞られることも 幅広い買主にアピールできる
再建築不可物件 古家付きのまま売る方が有利 更地にすると利用価値が著しく低下

どちらが有利かは物件ごとに異なるため、不動産会社に「古家付きの査定額」と「更地渡しの査定額」の両方を出してもらい、解体費用を差し引いて比較することをおすすめします。

再建築不可・接道不足の土地は解体前に確認が必要

建築基準法では、建物を建てるには原則として「幅員4m以上の道路に2m以上接している」ことが必要です。

この条件を満たさない土地は「再建築不可物件」となり、更地にしても新たな建物を建てることができません。

再建築不可の土地を更地にしてしまうと「建物を建てられない土地」として買い手がほぼつかなくなり、売却が極めて困難になります。

接道不足でも古家付きのまま売れば、買主がリフォームして活用することは可能であるため、売却しやすさが大きく変わります。

解体前に必ず「再建築可能かどうか」を確認し、再建築不可と判明した場合は古家付きのまま売却するか、不動産の専門家に相談することを強くおすすめします。

再建築可能性の確認は、役所の建築指導課や不動産会社で無料相談できます。

更地にした後の土地活用の選択肢

建物を解体して更地になった後は、固定資産税の増加を抑えるためにも早めに土地の活用方針を決めることが重要です。

土地の広さ・立地・資金計画によって最適な活用方法が変わるため、複数の選択肢を比較検討しましょう。

売却して早期に現金化する

更地後の土地を早期に売却することで、固定資産税の増加分を最小限に抑えることができます。

売却は最も手間がかからず、まとまった現金を得られる選択肢です。

不動産会社に査定を依頼し、複数社の査定価格を比較したうえで、最も条件の良い会社と媒介契約を結びましょう。

売却する際は譲渡所得税(売却益にかかる税金)が発生する場合があるため、税理士や不動産会社に事前確認することをおすすめします。

名古屋市内では土地需要が安定しているエリアが多く、適正価格で売り出せば比較的早期に売却できるケースが多いです。

駐車場・コインパーキングとして活用する

更地を駐車場として活用する方法は、初期投資が少なく手軽に始めやすい選択肢です。

月極駐車場であれば初期費用10万〜30万円程度(砂利整地・ライン引き・看板設置)で始められます。

コインパーキング(時間貸し)の場合は、運営会社に一括借り上げしてもらう方式(サブリース)を選ぶと自分で管理する手間が省けます。

ただし、駐車場は住宅用地の特例が適用されないため、固定資産税は更地と同様の税額になります。

立地が良ければ安定した賃料収入が見込めますが、住宅が建っていた頃と比べると税負担は高いままという点は忘れないようにしましょう。

アパート・賃貸住宅を建てて安定収入を得る

賃貸住宅を建てることで、安定した家賃収入を長期的に得られる可能性があります。

アパートなどの賃貸住宅を建てると、再び住宅用地の特例が適用されるため、固定資産税を大幅に抑えることができます。

また、相続税の節税効果も見込めるため、資産承継を考えている方には有力な選択肢です。

ただし、建築費・維持管理費・空室リスクなどのコストも伴うため、需要調査と資金計画を十分に行う必要があります。

賃貸住宅の建設は、複数のハウスメーカー・建設会社に建築プランと収益シミュレーションを依頼し、比較したうえで判断することをおすすめします。

更地のまま維持する場合の注意点

活用方針が決まるまでの間、更地のまま放置するケースもあります。

ただし、更地のまま放置すると固定資産税の増加・雑草管理コスト・不法投棄リスクなど、複数の問題が発生します。

雑草管理費用は年間5万〜15万円程度かかることがあり、放置すれば近隣からのクレームにつながることもあります。

また、「特定空地」として行政指導の対象になる可能性もゼロではありません。

更地のまま維持するのであれば、少なくとも定期的な草刈りと不法投棄防止のフェンス設置は検討しましょう。

活用の見通しが立たない場合は、早めに不動産会社に相談し売却も含めた選択肢を広げることをおすすめします。

まとめ

家を解体して更地にする費用は、木造30坪で90万〜150万円、木造50坪で150万〜240万円、RC造になると同じ坪数でも2倍近い費用になるのが一般的な相場です。

名古屋市では補助金制度が充実しており、老朽木造であれば最大40万円、危険空家と認定されれば最大80万円の補助が受けられます。

ただし、更地にした後は固定資産税が最大6倍に増加するという大きな落とし穴があります。

さらに、12月末に解体すると翌年1年分の税金が更地の税額で課税されるため、年末に解体を計画している場合は1月以降の着工を検討しましょう。

「更地にすべきか」の判断は物件ごとに異なり、再建築不可物件や接道不足の土地では古家付きのまま売却した方が有利なケースもあります。

まずは複数の解体業者に無料見積もりを依頼し、名古屋市の補助金窓口へ相談し、不動産会社に古家付きと更地渡しの両方の査定を出してもらうことから始めてみてください。

解体は大きな決断ですが、正しい情報をもとに計画的に進めることで、費用を抑えながら最善の選択ができます。

解体工事ミライズでは、名古屋市を中心に解体工事の無料相談・無料見積もりを承っています。

ぜひお気軽にご連絡ください。

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