「空き家を解体したいけれど、費用が心配」という方に朗報です。
名古屋市には、老朽化した空き家の解体費用を最大80万円まで補助する制度が存在します。
ただし、補助金には申請できる条件・時期・手順が細かく定められており、知らずに工事を始めてしまうと補助金が受け取れなくなるケースも少なくありません。
本記事では、名古屋市の空き家解体補助金の種類・対象条件・申請手順・よくある失敗まで、解体工事のプロがわかりやすく解説します。
「自分の空き家は対象になるのか」「どうすれば確実に補助金を受け取れるのか」という疑問を、この記事を読み終える頃にはすっきり解消できます。
名古屋市の空き家解体補助金とは——制度の全体像
名古屋市内の空き家問題は、年々深刻化しています。
総務省の住宅・土地統計調査によると、愛知県全体の空き家数は増加傾向にあり、名古屋市内でも老朽化した住宅が地域の景観悪化や防犯上のリスクをもたらしているケースが増えています。
名古屋市では、こうした空き家問題に対処するために、解体工事費用を補助するいくつかの制度を設けています。
これらの制度をうまく活用することで、解体費用の一部を市から補助してもらいながら、安全・安心な土地の有効活用が実現できます。
なぜ名古屋市は空き家の解体を補助しているのか
名古屋市が空き家の解体を補助する背景には、大きく3つの理由があります。
第1の理由は、老朽化した建物による危険防止です。
屋根や外壁が崩れかけた建物は、台風や地震の際に倒壊して通行人を傷つける恐れがあります。
名古屋市内の木造住宅密集地域では、昭和30〜40年代に建てられた老朽住宅が今も残っており、地域住民の安全確保が急務となっています。
第2の理由は、地域の防犯・衛生環境の改善です。
長期間放置された空き家は、不法投棄や不法侵入の温床になりやすく、周辺住民の生活環境を著しく悪化させます。
解体によって更地にすることで、こうした問題を根本から解消できます。
第3の理由は、土地の有効活用を促進するためです。
解体後の土地を駐車場・新築住宅・公共施設などに転用することで、地域全体の活性化につながります。
名古屋市は、補助金制度を通じて所有者が解体に踏み出しやすい環境を整えています。
利用できる補助金は2種類——制度の違いを一覧で比較
名古屋市で空き家の解体に活用できる主な補助金は、以下の2種類です。
| 項目 | 老朽木造住宅除却助成 | 老朽危険空家等除却費補助金 |
|---|---|---|
| 補助上限額 | 最大40万円 | 最大40万円(75点以上)/ 最大80万円(125点以上) |
| 補助率 | 費用または延床×9,600円の低い方の1/3 | 工事費の1/3(75点以上)/ 2/3(125点以上) |
| 対象建物 | 昭和56年5月31日以前着工の木造住宅 | 市が特定空家等と判断した建築物 |
| 対象地区 | 中村区・昭和区・瑞穂区・中川区・南区の木造住宅密集地域 | 市内全域(特定空家等に限る) |
| 担当窓口 | 住宅都市局 市街地整備課(052-972-2752) | スポーツ市民局 地域振興課(052-972-3126) |
2つの制度は対象となる建物・地域・補助額がそれぞれ異なるため、まず自分の空き家がどちらの制度に該当するかを確認することが最初のステップです。
どちらか一方しか利用できないため、条件を正確に把握したうえで申請を進めましょう。
老朽木造住宅除却助成(最大40万円)
老朽木造住宅除却助成は、名古屋市内の木造住宅密集地域に立地する老朽化した木造住宅を対象とした助成制度です。
昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅であることが基本条件であり、耐震診断の結果で倒壊の危険性があると判断された建物が対象となります。
助成額の計算方法は「除却工事費用」と「延床面積×9,600円」のうち低い方の金額の1/3で、上限は40万円です。
たとえば、延床面積が50㎡の住宅の場合、「50×9,600=480,000円」の1/3にあたる「160,000円」が助成額の目安となります。
ただし、対象地区が中村区・昭和区・瑞穂区・中川区・南区の特定エリアに限定されているため、まず自分の物件が対象地区に含まれるかを市の担当窓口に確認する必要があります。
老朽危険空家等除却費補助金(最大80万円)
老朽危険空家等除却費補助金は、市が「特定空家等」として認定した建物の解体を支援する制度です。
危険度の評価点に応じて補助率と上限額が変わる仕組みになっており、評価点75点以上で工事費の1/3(最大40万円)、125点以上でさらに手厚く工事費の2/3(最大80万円)が補助されます。
名古屋市の職員が現地調査を行い評価点を算出するため、申請前に市への相談が必須です。
評価点は建物の危険度・老朽化の程度・近隣への影響度などを総合的に判断して決まります。
補助額が最大80万円になる125点以上の評価を受けるには、かなり危険な状態の建物であることが前提となるため、「うちの空き家はそこまでひどくない」という場合は75点以上の評価でも十分活用できます。
まずは市への相談を通じて評価の見込みを確認することが、申請の第一歩です。
老朽木造住宅除却助成の詳細
老朽木造住宅除却助成は、名古屋市の中でも特に木造住宅が密集するエリアの安全性を高めるために設けられた制度です。
制度の詳細を正しく理解することで、スムーズな申請と確実な助成金の受け取りが実現します。
対象となる住宅・地域の条件
老朽木造住宅除却助成を利用するには、建物と地域の両方の条件を満たす必要があります。
どちらか一方でも条件を満たさない場合は助成の対象外となるため、事前確認が欠かせません。
対象地区(木造住宅密集地域)の確認方法
この助成制度の対象地区は、名古屋市内の主な木造住宅密集地域に限定されています。
具体的には、中村区・昭和区・瑞穂区・中川区・南区の一部エリアが該当しますが、同じ区内でも対象外の町丁目が存在するため、住所単位での確認が必要です。
対象地区の確認方法は2つあります。
- 名古屋市住宅都市局の公式ウェブサイトで対象地区マップを確認する
- 住宅都市局 市街地整備部 市街地整備課(052-972-2752)に電話して問い合わせる
「うちの地区は多分大丈夫だろう」という思い込みは禁物で、必ず担当窓口に確認してから申請手続きを進めてください。
窓口への事前相談は無料で行えるため、少しでも不明な点があれば気軽に連絡しましょう。
昭和56年以前の着工と耐震診断の要件
建物の条件として、昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅であることが必須です。
昭和56年6月1日に建築基準法の耐震基準が大幅に改正されたため、それ以前に建てられた建物は現在の耐震基準を満たしていない可能性が高く、補助の対象とされています。
耐震診断の要件については、以下の2パターンがあります。
- すでに耐震診断を実施済みの場合:判定値が1.0未満または得点が80点未満と判定されたもの
- 耐震診断を実施していない場合:担当窓口に相談のうえ、診断の実施が必要になる場合あり
耐震診断にかかる費用は別途発生する場合がありますが、名古屋市では耐震診断費の補助制度も別途設けられているため、併用を検討する価値があります。
まずは市街地整備課に相談し、耐震診断の状況も含めて確認することをおすすめします。
助成金額の計算方法と上限
助成金額は以下の計算式で算出されます。
助成額=次のうち低い方の金額×1/3
- 実際の除却工事費用
- 対象住宅の延床面積(㎡)×9,600円
上限額は40万円です。
具体的な計算例を示します。
| ケース | 延床面積 | 延床×9,600円 | 実工事費 | 比較(低い方) | 助成額(1/3) |
|---|---|---|---|---|---|
| 事例A | 40㎡ | 384,000円 | 500,000円 | 384,000円 | 128,000円 |
| 事例B | 60㎡ | 576,000円 | 800,000円 | 576,000円 | 192,000円 |
| 事例C | 100㎡ | 960,000円 | 1,500,000円 | 960,000円 | 320,000円 |
| 事例D | 150㎡ | 1,440,000円 | 2,000,000円 | 上限適用 | 400,000円(上限) |
延床面積が大きいほど助成額も増える傾向にありますが、上限の40万円を超えることはありません。
また、実際の工事費が延床×9,600円を下回る場合は工事費の方が比較対象になるため、見積もりを取った段階で助成額のシミュレーションを行いましょう。
申請から助成金受取までの流れ
老朽木造住宅除却助成の手続きは、以下の流れで進めます。
- 市街地整備課への事前相談(対象地区・建物条件の確認)
- 耐震診断の実施(未実施の場合)
- 解体業者への見積もり依頼(登録業者であることを確認)
- 助成金等交付申請書の提出(添付書類一式を揃えて窓口へ)
- 交付決定通知書の受領(必ずこの通知を受け取ってから着工)
- 解体工事の実施
- 完了届の提出(工事完了後、年度内の2月末日までに提出)
- 助成金の受取(領収書の写しを提出後に振り込まれる)
最も重要なのは「交付決定通知書を受け取る前に工事を始めない」という点です。
この順序を守らないと、どれほど条件を満たしていても助成の対象外になってしまいます。
詳しい必要書類は事前相談の際に担当者から案内してもらえるため、必ずリストをもらって準備を進めましょう。
老朽危険空家等除却費補助金の詳細
老朽危険空家等除却費補助金は、地域に危険をもたらしている空き家を対象とした補助制度で、最大80万円という名古屋市内の制度の中でも特に手厚い支援が受けられます。
補助額が大きい分、対象条件や手続きも厳格に定められているため、仕組みをしっかり理解したうえで申請に臨みましょう。
「特定空家等」とは何か——対象になる空き家の条件
老朽危険空家等除却費補助金を利用するためには、まず所有する空き家が「特定空家等」として名古屋市に認定されている必要があります。
特定空家等とは、「空家等対策の推進に関する特別措置法」および「名古屋市空家等対策の推進に関する条例」に基づき、以下の状態にある空き家を指します。
- そのまま放置すれば倒壊などの保安上の危険を生じるおそれがある状態
- 衛生上有害となるおそれがある状態
- 適切な管理が行われておらず著しく景観を損なっている状態
- 周辺の生活環境を乱すおそれがある状態
特定空家等の認定は所有者が申請するものではなく、名古屋市が職員による現地調査を行い、危険度を評価して認定します。
「うちの空き家を特定空家等にしてほしい」と市に申し出ることはできないため、まず担当窓口に相談し、現地調査の実施を依頼することが出発点となります。
また、この補助金は個人の所有者のみが対象で、法人は申請できません。
共有名義の場合は、全員の同意を得たうえで申請する必要があります。
危険度評価75点・125点で補助額がどう変わるか
市職員による現地調査では、建物の老朽化・危険性・周辺への影響などを「老朽危険空家等の評価表」に基づいてスコアリングします。
評価結果によって、受け取れる補助額が大きく変わります。
| 評価点 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 74点以下 | 補助対象外 | — |
| 75点以上124点以下 | 工事費の1/3 | 40万円 |
| 125点以上 | 工事費の2/3 | 80万円 |
たとえば工事費が120万円の場合、75点以上の評価では最大40万円、125点以上の評価では最大80万円が補助されます。
評価点が1点でも75点に満たないと補助を受けられないため、事前相談時に評価の見込みを市職員に確認しておくことが重要です。
なお、予算は先着順で管理されており、予算額に達した時点で受付が終了します。
毎年度の受付状況はスポーツ市民局 地域振興部 地域振興課(052-972-3126)に問い合わせることで確認できます。
申請から補助金受取までの流れ
老朽危険空家等除却費補助金の手続きは、以下の順序で進めます。
- 担当窓口への相談(スポーツ市民局 地域振興部 地域振興課:052-972-3126)
- 市職員による現地調査の実施(評価点の算出・特定空家等の認定)
- 解体業者への見積もり依頼(名古屋市登録業者であることを確認)
- 補助金交付申請書の提出(必要書類一式を添付して窓口へ)
- 交付決定通知書の受領(通知を受け取るまで着工しないことが絶対条件)
- 解体工事の実施
- 完了届と領収書写しの提出
- 補助金の受取(振込による交付)
現地調査から交付決定まで一定の時間がかかるため、余裕をもったスケジュールで申請を進めることが大切です。
特に年度末(1〜2月)は予算が逼迫するリスクが高いため、新年度が始まる4〜5月に申請の準備をスタートさせることを強くおすすめします。
2つの制度の使い分け——自分はどちらが使えるか
名古屋市の空き家解体補助金には「老朽木造住宅除却助成」と「老朽危険空家等除却費補助金」の2種類があり、どちらを利用すべきかで手続きの内容や準備が変わります。
ここでは、自分の空き家がどちらの制度に該当するかを判断するための考え方を整理します。
チェックフロー——あなたの空き家はどちらの制度に該当する?
以下のフローに沿って確認することで、利用すべき制度を絞り込めます。
① 建物の構造を確認する
→ 木造住宅である → 次へ進む
→ 木造以外(鉄骨・RC造など) → 老朽危険空家等除却費補助金のみ対象の可能性あり(要相談)
② 着工時期を確認する
→ 昭和56年5月31日以前に着工 → 次へ進む
→ 昭和56年6月1日以降に着工 → 老朽危険空家等除却費補助金を検討
③ 所在地が対象地区か確認する
→ 中村区・昭和区・瑞穂区・中川区・南区の木造住宅密集地域内 → 老朽木造住宅除却助成が利用できる可能性あり
→ 上記以外の地区 → 老朽危険空家等除却費補助金を検討
④ 空き家の状態を確認する
→ 危険度が高く市から特定空家等の指定を受けられる見込みがある → 老朽危険空家等除却費補助金(最大80万円)の方が有利な場合あり
どちらの制度も最終的には窓口への事前相談が必須であるため、上記フローで「おそらくこちら」と目星をつけたうえで担当窓口に連絡するのがスムーズです。
両制度を併用できないケースと注意点
原則として、1棟の建物に対して両方の制度を同時に利用することはできません。
どちらの制度を使うかは申請前に決定する必要があり、申請後の変更は認められないケースが大半です。
また、以下の点にも注意が必要です。
- すでに他の補助金や助成金を利用している場合は、重複して申請できないことがある
- 耐震に関する補助金等をすでに受けている場合、老朽木造住宅除却助成の対象外になる可能性がある
- 補助金の対象となる工事費には上限(国の定める標準除却工事費)が設けられている
不明点があれば迷わず両窓口に問い合わせ、自分の状況に最も合った制度を選ぶようにしてください。
担当者が親身に相談に乗ってくれるため、事前相談を活用しないのは非常にもったいないことです。
補助金申請でよくある失敗と回避策
名古屋市の空き家解体補助金は、手続きの順序や時期を間違えると補助を受けられなくなります。
実際に多くの方が陥ってしまう失敗パターンと、その回避策を詳しく解説します。
工事着工前の申請が絶対条件——最も多いミス
補助金・助成金の申請において最も多い失敗が、「交付決定通知を受け取る前に解体工事を始めてしまう」というケースです。
補助金の交付決定通知書が届く前に着工した工事は、条件をすべて満たしていても補助の対象外となります。
これは例外なく適用されるルールであり、「工事をすでに始めてしまったが後から申請できないか」という相談には、市も対応できません。
このミスが起きやすい理由は2つあります。
1つは「解体業者から『早めに着工しないと工期が押す』とプレッシャーをかけられた」というケースです。
もう1つは「申請手続きに時間がかかると知らず、業者の工事スケジュールを優先してしまった」というケースです。
解体業者に見積もりを依頼する段階で「補助金申請が完了するまで着工は待ってほしい」と明確に伝えることが、このミスを防ぐ最善策です。
信頼できる業者であれば、補助金申請のスケジュールに合わせた工程調整に柔軟に対応してくれます。
年度末の予算切れで申請が通らないケース
名古屋市の補助金・助成金は、いずれも年度ごとに予算が設定されており、予算額に達した時点で受付が終了します。
年度末(1月〜2月)は申請が集中しやすく、予算が切れて締め切りになるリスクが高まります。
特に「老朽危険空家等除却費補助金」は先着順で受け付けているため、申請が遅れると補助金を受け取れない可能性があります。
最もリスクが低いのは、新年度が始まった4月〜5月に準備をスタートし、6〜8月頃には申請を完了させるスケジュールです。
この時期は予算が豊富に残っており、審査にも余裕をもって対応してもらいやすい状況にあります。
「解体をそのうち考えよう」と後回しにしていると、年度内に間に合わなくなることがあるため注意が必要です。
登録業者以外に頼んでしまった場合の落とし穴
名古屋市の補助金制度を活用するためには、名古屋市が認める登録業者に解体工事を依頼することが条件となっています。
知人の紹介や価格の安さを理由に無許可業者や未登録業者に依頼してしまうと、工事自体は完了しても補助金が受け取れなくなります。
登録業者かどうかを確認する方法は、以下のとおりです。
- 担当窓口(市街地整備課または地域振興課)で登録業者リストを確認する
- 業者に建設業許可番号または解体工事業登録番号を提示してもらい、国土交通省のデータベースで照合する
- 業者のホームページや見積書に許可番号が明記されているか確認する
「登録業者かどうか」を確認せずに業者を決定してしまうのは非常に危険です。
補助金を申請するつもりなら、業者選定の最初のステップとして必ず登録状況を確認しましょう。
書類不備による審査遅延を防ぐ準備リスト
申請書類に不備があると、審査が遅延して交付決定が大幅に遅れることがあります。
最悪の場合、不備の修正に時間がかかり年度内の着工が間に合わなくなるケースもあります。
申請前に準備しておくべき書類の一般的なリストは以下のとおりです。
- 補助金(助成金)交付申請書
- 建物の登記事項証明書(全部事項証明書)
- 建物の位置図・配置図
- 解体工事の見積書(登録業者発行のもの)
- 建物の現況写真(外観・内部を複数枚)
- 耐震診断結果報告書(老朽木造住宅除却助成の場合)
- 所有者全員の同意書(共有名義の場合)
必要書類は制度や申請年度によって変更になることがあるため、担当窓口に最新のリストを確認するのが確実です。
書類の取得には法務局への申請など時間がかかるものも含まれるため、余裕をもって準備を開始しましょう。
補助金を使って名古屋市で空き家を解体する流れ
補助金の制度を理解したうえで、実際にどのように手続きを進めればよいのかを、5つのステップに分けて解説します。
STEP1|所有する空き家の対象条件を確認する
最初のステップは、所有する空き家が補助金の対象条件を満たしているかを確認することです。
以下の項目を自分でチェックしてみましょう。
- 建物の構造(木造 / 非木造)
- 着工時期(登記簿謄本または建築確認書で確認)
- 所在地の区・町丁目
- 空き家の現在の状態(老朽化の程度・危険性の有無)
- 所有者の情報(個人 / 法人 / 共有名義かどうか)
共有名義の場合は全員の同意が必要になるため、相続関係が複雑な場合は早めに権利関係を整理しておくことをおすすめします。
STEP2|名古屋市の担当窓口へ事前相談する
対象条件の確認が終わったら、利用を検討している制度の担当窓口に電話または窓口で事前相談を行います。
- 老朽木造住宅除却助成:住宅都市局 市街地整備部 市街地整備課 052-972-2752
- 老朽危険空家等除却費補助金:スポーツ市民局 地域振興部 地域振興課 052-972-3126
事前相談では、対象地区の確認・必要書類の案内・現地調査の日程調整などが行われます。
「まだ正式に申請するかどうか決めていない」という段階での相談も歓迎されているため、気軽に問い合わせてみましょう。
この段階で担当者から補助金活用に関する有益なアドバイスが得られることも多いです。
STEP3|解体業者に見積もりを依頼する
窓口への相談と並行して、解体業者への見積もり依頼を進めます。
このときに必ず確認すべきポイントは以下のとおりです。
- 名古屋市の登録業者であることを確認する
- 見積書に工事内容・費用の明細が詳しく記載されているか確認する
- 補助金申請のスケジュールに合わせて着工を待ってもらえるか確認する
- アスベスト事前調査の対応状況を確認する
最低でも3社から相見積もりを取り、費用と対応の質を比較することを強くおすすめします。
補助金申請のサポートを積極的に行っている業者であれば、書類準備のアドバイスも受けられて心強いです。
STEP4|補助金を申請し交付決定を受ける
見積もりが揃ったら、必要書類を準備して補助金の申請を行います。
申請書の提出から交付決定通知書の受領まで、数週間〜1ヶ月程度かかることを念頭に置いてスケジュールを組みましょう。
申請書類に不備があると審査が遅延するため、担当窓口での書類チェックを活用することをおすすめします。
交付決定通知書を受け取ったら、次のステップである工事の着工が可能になります。
くれぐれも通知書が届く前に工事を始めないよう、業者にも改めて確認しておきましょう。
STEP5|解体工事を実施し完了届を提出する
交付決定通知書を受け取ったら、解体業者と工程を確認したうえで工事を開始します。
工事が完了したら、速やかに以下の書類を担当窓口に提出します。
- 工事完了届
- 工事費の領収書の写し
- 解体後の写真(更地の状態)
完了届の提出期限は、交付決定通知書を受け取った年度の2月末日です。
年度内に工事が完了しない見通しになった場合は、早めに担当窓口に相談しましょう。
書類の審査が完了すると、補助金(助成金)が指定口座に振り込まれます。
補助金対応の解体業者を名古屋市で選ぶポイント
補助金を確実に受け取るためには、制度に対応した信頼できる解体業者を選ぶことが不可欠です。
ここでは、名古屋市内で補助金対応の解体業者を選ぶ際の具体的なポイントを解説します。
名古屋市登録業者であることを確認する方法
補助金を活用した解体工事を依頼できるのは、名古屋市が認める登録業者に限られます。
業者の登録状況を確認する方法は以下のとおりです。
| 確認方法 | 内容 |
|---|---|
| 窓口でのリスト確認 | 市街地整備課または地域振興課で登録業者リストを入手する |
| 許可番号の照合 | 業者に提示してもらった建設業許可番号を国土交通省のデータベースで確認する |
| ホームページの確認 | 業者サイトに許可番号・登録番号が明記されているか確認する |
「口頭で登録していると言われた」だけでは不十分で、必ず番号を確認して照合することが大切です。
許可番号が明記されている業者は、それだけで透明性が高いといえます。
補助金申請のサポートをしてくれる業者の見分け方
補助金申請に精通した業者は、施主に対して以下のようなサポートを積極的に行います。
- 補助金制度の説明と対象条件の確認を最初の相談段階で行ってくれる
- 申請に必要な書類の準備をサポートしてくれる
- 交付決定通知書が届くまで着工を待つスケジュール調整に対応してくれる
- アスベスト事前調査の実施と報告書の提出も一括して対応してくれる
初回の相談時に「補助金申請のサポートをしていますか?」と直接聞いてみることが、業者の対応力を見極める最も簡単な方法です。
曖昧な回答をする業者よりも、実績と経験をもとに具体的な説明をしてくれる業者を選びましょう。
相見積もりで適正価格と補助金の差額を把握する
解体工事の費用は業者によって大きく異なるため、最低3社から相見積もりを取ることが鉄則です。
相見積もりを取ることで以下の3つのメリットが得られます。
- 適正価格の相場が把握でき、極端に高い・安い業者を見分けられる
- 安全対策費やアスベスト調査費が明細に計上されているかを比較できる
- 補助金を差し引いた実質負担額をシミュレーションできる
たとえば、解体工事費が150万円で老朽危険空家等除却費補助金(75点以上)が適用される場合、補助額は最大40万円となるため、実質負担は110万円程度になります。
「補助金ありき」で業者を選ばず、工事の内容・安全管理・対応力を総合的に評価したうえで決定しましょう。
まとめ|名古屋市の空き家解体補助金を賢く活用しよう
本記事では、名古屋市の空き家解体補助金について、制度の概要から申請手順・よくある失敗・業者選びのポイントまで幅広く解説しました。
最後に、補助金を確実に活用するための5つのポイントを整理します。
① 2つの制度の違いを理解し、自分の空き家に合った制度を選ぶ
老朽木造住宅除却助成(最大40万円)と老朽危険空家等除却費補助金(最大80万円)は、対象条件・地区・補助額がそれぞれ異なります。
② 必ず工事着工前に申請し、交付決定通知書を受け取ってから着工する
これが補助金申請の最も重要なルールです。
順序を間違えると補助金を受け取れなくなります。
③ 申請は4〜8月の早い時期に進める
年度末は予算切れのリスクがあるため、新年度スタート後に早めに動き出しましょう。
④ 名古屋市の担当窓口への事前相談を必ず活用する
市の担当者が対象条件の確認から必要書類の案内まで無料でサポートしてくれます。
⑤ 補助金申請に精通した登録業者を選ぶ
業者選びが補助金受取の成否を大きく左右します。
相見積もりを取り、申請サポートの実績がある業者に依頼しましょう。
名古屋市の空き家解体補助金は、うまく活用すれば解体費用を大幅に抑えられる心強い制度です。
解体工事ミライズでは、名古屋市内の補助金制度に精通したスタッフが申請サポートから解体工事の実施まで一貫して対応しています。
「まず相談だけしてみたい」という方も、お気軽にお問い合わせください。
